研究課題/領域番号 |
22500843
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
三田 純義 群馬大学, 教育学部, 教授 (50280350)
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キーワード | 技術教育 / 計測・制御 / 教材開発 / カリキュラム開発 |
研究概要 |
三つの中学校において、中学1・2・3年生を対象に、指導計画を工夫し、教材を開発して、授業実践し、つぎのことがわかった。 実践(1):教員が開発した「エネルギー変換」と「プログラムと計測制御」に関する教材を用い、中学1・2年生を対象に授業を実施した。生徒は与えられた課題に取り組み、授業時数10時間で実践した。 実践(2):中学2年生を対象に、「エネルギー変換」の授業で、生徒はスイッチによるリモコンカーを製作し、それを使って校内コンテストを実施した。その後、「プログラムと計測制御」の授業で、生徒は自らが作ったリモコンカーに、マイクロコンピュータを組み込んだコントローラを搭載し、リモコンカーを自走させた。「エネルギー変換」と「プログラムと計測制御」の授業を連携させることで、無理のない授業計画となった。 実践(3):中学3年生を対象に、マイクロコンピュータを組み込んだコントローラによる制御対象を生徒自らに考えさせ、4名グループで「材料と加工」、「エネルギー変換」、「プログラムと計測制御」の知識と技術を活用して、制御対象を製作し、制御した。生徒は主体的に取り組んだが、授業時数は17時間となり、授業計画に無理があることがわかった。 いずれの実践でも、生徒は興味を持って、授業に取り組んだ。3つの実践では、生徒の主体性を活かした実践(3)において、そのことが顕著であった。また、その実践では生徒が関心の高い教材がわかった。具体的な教材として、掃除ロボット、快適な生活のための支援装置などが多く、開発する教材の内容の方向性が明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
4年計画の研究で、研究2年目(平成23年度)には、技術・家庭科[技術分野]の三年間の指導計画を明確にする計画であった。開発する教材とその指導時間数を明らかにでき、三年間の指導計画に計測制御を核にした学習指導を導入できることがわかったたが、三年間の指導計画を十分に立てられていない。
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今後の研究の推進方策 |
良い教材を開発しても、87.5時間という技術・家庭科[技術分野]の限られた時間数で学習指導要領で示された指導内容を指導できなければならない。学校現場との連携を強化し、教員からの意見を集約して、学校の実情に応じて展開できる教材を開発し、指導計画を立案することが必要である。研究3年目(平成24年度)には、この点を踏まえて、計画的に研究を進める。
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