研究課題/領域番号 |
22500843
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
三田 純義 群馬大学, 教育学部, 教授 (50280350)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 技術養育 / カリキュラム開発 / 教材開発 |
研究概要 |
平成23年度の研究結果から、生徒は教材や指導方法に依らず「プログラムによる計測制御」の学習に興味をもって取り組むことがわかった。また、平成24年度には中学校指導要領にもとづいて編修された検定教科書によって授業が実施された。これまでの研究成果や教科書の内容分析にもとづいて、つぎのことに取り組んだ。 (1)導入教材の開発:教科書には生活や産業で使われている計測・制御に関する題材を扱っているが、それを具体的に生徒に提示して、具体的な計測や制御の方法を指導する教材がない。導入時に活用できる教材として自動ドア、温度制御、自動洗濯機のモデル、照明装置、ロボットアームを開発した。 (2)融合教材の開発:教科書の実習題材は「自動車モデルの制御」が主であり、教材業者の教材をGUIやプログラム言語によってプログラムを作成して制御する学習内容となっている。生徒が主体的に取り組むためには、制御する対象を製作して、それを制御する学習によって、より学習が深まる。そこで、エネルギー変換、材料と加工での学習を活用して、「プログラムによる計測制御」の学習に取り組める教材を開発した。 (3)プログラミングの指導の工夫:プログラム作成では制御対象の動きをGUIによるプログラミングで指導してきたが、フローチャートにもとづいたプログラミングに焦点をあてて指導した。中学校現場での実践を踏まえ、制御対象の動きとフローチャートの作成をリンクさせて、指導することが必要であることがわかった。 以上の成果をもとに、導入時の指導方法と教材、制御対象の設計・製作、プログラミングに関する指導計画の試案を作成できた。それを平成25年度に中学校現場で実践し、研究をまとめる計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3年間の研究で、「プログラムによる計測・制御」に関する教材、指導方法について、実践を踏まえて検証してきた。その成果をもとに、「計測・制御」を核として指導計画の試案を作成できた。平成24年度には、その試案にもとづいて授業実践する計画であったが、試案の作成にとどまった。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度までに作成したものづくりの教材とそれによる指導計画の試案にもとづいて、中学校現場で実践し、計測・制御技術を核にした技術教育のカリキュラムを検証し、提案する。平成25年度は3つの中学校で実践する計画で、学校長の了解を得ている。
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