研究課題/領域番号 |
22500846
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
横山 広美 東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (50401708)
|
キーワード | 科学コミュニケーション / リスクコミュニケーション / 大型科学 / 基礎科学 / パブリックコメント / 科学技術政策 / ナノテクノロジー |
研究概要 |
ナノテクノロジーをはじめとするリスクのある科学分野について、以下の4つの調査・研究を展開した。 1)平成23年度は昨年度に引き続き、ナノテクノロジーをはじめとする基礎科学分野による、研究者の情報発信に対する意識、さらに公衆のこれら分野別の科学情報に対する親しみやすさなどを考察した。特に研究者の情報発信の意識と、予算や人材に対する危機感の関係を整理し、情報発信が直接的な利益を目的としたものではないが、その先にこのような研究集団存続に関する意識とつながっていることを解明し論文執筆を行った。 2)東日本大震災を受け、0歳から10歳までの子供をもつ親の放射性物質に関する意識調査を行い、リスクに対する考え方や必要としている情報についての調査を行った。これについては平成24年度に議論を深めていく予定である。 3)ナノテクノロジーのみならず広く科学情報を発信する講演会などの周知の際、ポスターなどで明示される「イメージ」が、科学情報への関心を高めるのか等の調査を行った。平成23年度の調査結果ではイメージを提示した集団と提示しなかった集団で、当該分野の科学情報への関心の高まりには有意な変化はなかったが、これについても引き続き調査をおこなっていく。 4)大きな予算を使うビッグサイエンス分野のリスクについて考察をはじめ、文部科学省の実施するパブリックコメントを支援するほか、調査を展開している。 これらの調査・研究の成果が今年度にまとまるよう、引き続き尽力をしていく。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度の研究調査の考察に時間をかけているが、当該論文発表も近く行われる予定であり、おおむね順調である。
|
今後の研究の推進方策 |
東日本大震災を経て、リスク関連で放射性物質に関する意識調査を開始した。交付時の研究目的にかなった範囲内で時事的な研究についても推進をしていく。
|