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2012 年度 実績報告書

有機薄膜太陽電池作製キットの開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22500854
研究機関徳島大学

研究代表者

手塚 美彦  徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 講師 (80236976)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード科学教育 / 太陽電池 / 工学教育 / 導電性高分子
研究概要

電解重合ポリチオフェンを活性層に用いた有機薄膜太陽電池のさらなるエネルギー変換効率の向上および低コスト化について検討し,この太陽電池の作製プロセスを大学の実習形式の授業に導入した.
昨年度,フラーレン誘導体(PCBM)をアクセプターとして用いた太陽電池においてエネルギー変換効率1.5%が得られたことを報告しているが,さらにITO電極にコートするバッファー層を超音波処理することにより開放端電圧が増加し,エネルギー変換効率が1.6%に向上した.また,アクセプター分子をより安価なフラーレンC60およびC60:C70ミクスチャーに変更したところ,それぞれ0.8%および1.2%のエネルギー変換効率を示した.PCBMを用いた場合に比べエネルギー変換効率は減少しているが,C60のグラム単価はPCBMの約1/10であり,使い捨て用途や教材用途には有用であると考えられる.
この太陽電池の作製プロセスを一つのプロジェクトとみなし,大学一年生を対象としたProject-Based-Learning(PBL)形式の実習(全5週)を行った.実習では,真鍮製容器(陰極)に重合溶液を入れ,ITO電極(陽極)を浸し,定電流ダイオードを挟んで乾電池(9V)に数秒間接続し,ポリチオフェンを電解析出させた.その上にフラーレンをスピンコートして太陽電池を作製した.実習の最終日にエネルギー・環境教育に対するアンケートを実施したところ,3/4の学生は大学に入学する以前に学校等でエネルギー・環境教育を受けたことがないと認識していることがわかった.また82%の学生が,この太陽電池を用いたPBL形式の実習を通じてエネルギー・環境に対する意識が向上したと回答し,91%の学生が,学校教育でこのような授業を行うことが意識向上に有効であると回答した.

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Partially interpenetrating heterojunction on bilayer photovoltaic devices of electrodeposited polythiophene/methanofullerene2012

    • 著者名/発表者名
      Yoshihiko Tezuka, et al
    • 雑誌名

      Solar Energy Materials & Solar Cells

      巻: 105 ページ: 167-173

    • DOI

      10.1016/j.solmat.2012.05.022

    • 査読あり
  • [学会発表] 電解重合ポリチオフェンを活性層に用いた積層型有機薄膜太陽電池の層構造の解析

    • 著者名/発表者名
      山本達也,他
    • 学会等名
      第61回高分子学会年次大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
  • [学会発表] 電解重合ポリチオフェン/フラーレン界面における相互侵入構造の形成と 光起電特性の向上

    • 著者名/発表者名
      山本達也,他
    • 学会等名
      第61回高分子討論会
    • 発表場所
      名古屋工業大学(愛知県)
  • [学会発表] 電解重合ポリチオフェン/メタノフラーレン二層型有機薄膜太陽電池における開放端電圧の向上

    • 著者名/発表者名
      山本達也,他
    • 学会等名
      第62回高分子学会年次大会
    • 発表場所
      京都国際会館(京都府)

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公開日: 2014-07-24  

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