研究概要 |
才能のある児童生徒の個性・能力を伸長するための、特別な科学学習支援のニーズが注目されている。本申請研究では、小学校段階を中心として、学校・家庭・地域がそれぞれの特性や役割を明確にしながら協働する科学才能教育モデルを具体的かつ実証的に開発し、提案する。(1)学校・家庭・地域における子どもの発達の過程に応じた科学才能スタイルのモデル化と教育ニーズの解明、(2)教材・指導法・評価を含めて、粒子・エネルギー・生命・地球分野におけるスタンダード・ベースな科学才能教育プログラムの開発、(3)開発した科学才能教育プログラムの実践と科学才能教育プロトタイプの提案を行うことが具体的な目標である。平成23年度は、前年度に明らかにされた子どもの発達の過程に応じた科学才能スタイルを伸長する科学教育プログラム開発することを試みた。昨年度の研究成果、及び関連する書籍・文献の整理・分析に基づぎき、エネルギー・粒子・生命・地球各領域について主要なトピックを抽出し、学校・家庭・地域それぞれの役割を明確にしながら、才能ある子どもたちの個性・能力を伸長するスタンダード・ベースな科学才能教育プログラムの内容、指導法、評価について仮説を立て、プログラムを開発した。そして,開発された科学教育プログラムを用いて、小集団サンプル(20名)、による実践を通した予備調査を行い、その有効性や問題点を検討した。研究成果は,関連学会(日本科学教育学会、日本理科教育学会)や関係諸機関において公表した。日本科学教育学会年会では、国内外の関連研究者を招いて本研究課題に関する課題研究を行い、研究成果を公開し、共有した。
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今後の研究の推進方策 |
プログラムの開発,予備実践が順調に進んでおり,調査資料も増えている。本年度は過去2年間に開発されたプログラムの妥当性や有効性を分析・検討し,本格実践へ向けたプログラムを策定する。同時に,内容領域の特性に応じた新しいICT機器の使用も検討する。
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