【研究の目的】 本研究の目的は、インターンシップやビジネスプランコンテストなど就業導入教育すなわち『キャリア教育』について、学生はもちろんのこと企業や大学(教員)にもメリットのある産学連携型教育プログラムを構築し、その実践効果および学際的な価値を検証することにある。 具体的には、学生が地元企業から寄せられた技術的課題を解決するための提案をビジネスプランとして構築し、コンテストを実施することで課題や解決策を学生、企業、教員(大学)間で共有し、お互いの産業技術レベルや科学技術レベルを高め合うことを最終目標とする。 【本年度(平成22年度)の実施内容】 本年度は、実践的な教育プログラムの構築を目指した。まず、本プログラムに学生が積極的参加するよう動機づけを試み、前期講義:教養教育主題科目「チャレンジ・ベンチャービジネスI」では企業見学6件・企業経営者との懇談4件・実践ボランティア活動参加2件を、夏休みの集中講義:教養教育主題科目「インキュベート研究」ではインターンシップ3件・起業化研究1件を、及び後期講義:教養教育主題科目「チャレンジ・ベンチャービジネスII」ではビジネスプランの作り方指導などを行った。さらに、昨年度構築した「若手研究者助成支援制度」を活用して、大学院生らに8件(1件20万円)の研究費を提供し、ビジネスプランコンテストへの参加を募集した。 その結果、11の企業等から26件の課題が寄せられ、これらを使った22件のビジネスプランの応募があった。1月22日(土)優秀なビジネスプラン10件についてコンテストを実施し、「新しい日本酒の夜明けぜよ!!」と題して発泡日本酒を発表した農学部8名のチームが最優秀グランプリを獲得した。最優秀チームが発表した日本酒は地元の酒蔵での試作を開始し、販売の計画も進行中である。
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