研究課題/領域番号 |
22500880
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
池田 京子 信州大学, 教育学部, 教授 (60283222)
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研究分担者 |
伊東 一典 信州大学, 工学部, 教授 (30043045)
東原 義訓 信州大学, 教育学部, 教授 (90143172)
谷塚 光典 信州大学, 教育学部, 准教授 (30323231)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 発声トレーニング法 / 音声情報 / 可視化 / 演奏 / 声楽教育 |
研究概要 |
これまで熟達したプロのヴォイストレーナーによる個別訓練によってのみ習得できるとされてきた正しい発声法を、パソコンを用いて「自分の声を診る」ことにより、正しい発声法を習得できる個別訓練方法を開発することを目的として、そのプロトタイプを開発した。これにより、これまで「口を大きくあけて歌いましょう」「あくびをするように歌いましょう」といった漠然とした表現を使ってなされている発声指導を、科学的な声のデータ解析に基づき、声を可視化することにより、プロの声楽発声指導者による個別指導によってのみ習得できるとされてきた正しい発声法を、熟達した耳に頼ることなく習得できる個別訓練方法の端緒を創った。 歌声の音響的な特性や心理的な特性を捉えた研究があるが、本研究は、歌声の音響特徴量の可視化により、自然で無理のない発声法を支援するシステムの構築に有用な要素を見出した。そのために習熟度の異なる歌声の心理的印象と音響特徴量とを対応付けた。習熟度の異なる歌声に対してSD法による心理的印象評価実験を行った。その結果、パワーやSinger's formant、ビブラートの振幅や継続時間が歌唱の習熟度と関連し、心理的印象に影響を与える音響特徴量となることを見出した。さらに、声楽の未経験者に対して声楽発声指導者による短時間の発声指導、声楽初学者に対して中長期的な声楽発声指導を行い、その指導前後での音響特徴量の変化を解析した結果、パワーやSinger's formant、ビブラートの変化が確認され、これらの音響特徴量による習熟度評価の可能性が拓けた。これに加え、ピッチ、FFTスペクトル、LPCスペクトルの観点からも、声の出し方の違いによる音響特徴量の違いについて検討し、その結果をまとめ、声楽発声指導にフィードバックするシステムに取り入れた。以上、このシステム構築研究から得られた知見を取りまとめ、学会で発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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