研究課題/領域番号 |
22500884
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
小森 優 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (80186824)
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研究分担者 |
来見 良誠 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70205219)
重歳 憲治 滋賀医科大学, マルチメディアセンター, 助教 (70335165)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 手術シミュレーション / 技能伝達 / ハプティクス |
研究概要 |
本研究では、腹腔鏡手術を例にとって一人の指導医が複数の被訓練医(医学生)を指導するシステムを構築し、その技能伝達における学習効果を検証した。このシステム上では、一人の指導医がシミュレータ上で正しい手技を行い、その過程をネットワークを介して被訓練医(医学生)が使用するシミュレータ上で同時に提示(再現)するものである.システムの基本的な動作は、指導医の動きを被訓練医が「なぞる」ことを可能にするもので、これにより被訓練医が自分の操作を修正し、学習する.また、指導医の鉗子を持つ手元の動作映像を配信することで、動作の学習を補助する仕組みも組み合わせた。 学習評価対象とした手術手技は、胆嚢部位の処置を進めるための肝臓の圧排という比較的単純な動作である。指導医の模範となる手技をシミュレータ上で行い、その手元映像、術野のシミュレーション映像、鉗子操作データを記録し、次の3つの学習条件で分けた被験者群にそれぞれ異なる組み合わせの情報を与えて学習させ、動作の精度を比較した。 A群:指導医の手元映像と術野映像を事前に観察して、実習する(従来の学習パターン)、B群:Aの条件に加え、指導医の手元映像を見ながら実習する、C群:Bの条件に加え、指導医の鉗子動作をなぞった後、実習する この結果、C群はA群に比して、動作精度、遂行時間の短さについて有意に優れていた。B群はA群に対して、動作精度は向上しているが、遂行時間については有意な差が見られなかった。いずれの群に対しても、指導医は模範手技の映像、操作データの提示のみを行なっているので、指導医の負担に対する学習効果が認められたといえる。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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