研究課題
本研究はタブレット端末などのペンベース携帯端末を利用した授業支援システムの開発を主目的としたもので、今年度は5年計画の最終年度であり、主に「ペンベースアプリの開発・調整」と「ペンベース型教材の作成」と「現職教員向け授業での利用」を行った。1.ペンベースアプリの開発・調整:昨年度までに開発したタブレット端末用の数式処理システムを計算エンジンに持つ数式計算アプリMobileCASを作成した。MobileCASの開発にあたって、GUIはマルチプラットフォームGUIツールキットであるQtQuickを、数式表示にはWebViewとMathJaxを、さらに計算エンジンとの通信にはOpenXMプロトコルを採用した。ここで提案した開発手法は、Windows/MacOS X/Linux/Androidなどの様々なプラットフォームで共通な数式処理アプリを開発するために有効なものであり、この成果は2つの国際会議(この内の1件は2時間のチュートリアル講演)において発表された。2.ペンベース型教材の作成:昨年度に行った教師用デジタル教科書(算数及び数学・2社)の機能調査結果を元に、電子黒板とタブレット端末を活用したペンベース型教材の作成を行った。これは対話型幾何ソフトウェアGeogebraを使用して作成されたもので、「ピックの定理」の正しさを生徒達が確認するための教材となっている。この他に昨年作成したRSA暗号に関する教材をMobileCASで利用できるように改変した。3.現職教員向け授業での利用:上で作成したアプリや教材を福岡教育大学附属小中学校教員を対象とした「授業力向上のための現職教員セミナー」において使用し、アプリと教材の教育現場での利用について検討を行った。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)
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