研究課題/領域番号 |
22500889
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
井上 仁 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 准教授 (70232551)
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研究分担者 |
隅谷 孝洋 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 准教授 (90231381)
多川 孝洋 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 助教 (70304764)
小島 健太郎 九州大学, 高等教育総合開発研究センター, 助教 (20525456)
藤村 直美 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 教授 (40117239)
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キーワード | 教育評価 / 可視化システム / 学習支援システム |
研究概要 |
本研究では、高等教育における教育改善の実践において、これまで定性的になりがちであった評価方法に対して、統一的な枠組みで適用可能な客観的な評価基準とそれに基づいた可視化システムを実現することを目的にしている。客観的な評価基準とそれに基づいた可視化システムを実現することにより、授業担当者・所属機関・対象分野・授業形態に依存せずに、授業や教材を評価することが可能となり、個々の教員が培った教育改善方法の知見の比較と共有が可能になる。 今年度は、これまで検討した「項目パラメータを推定する際の項目データとしてテストの一回目の受験結果だけではく、複数回受験した場合はすべての受験結果を用いる。すなわち、項目パラメータの推定のための項目データとして、授業の受講者だけの集団の受験結果ではあるものの受験ごとによって受講者の能力が変化することから、受験の初期の段階での能力の低い受講者のデータと能力の高い受講者のデータが使用することによりパラメータを正確に推定できる」という仮定を実証するために、1000人規模のテスト実施者に対して、検証を行った。 また、コース管理システムに蓄積されたデータを元に、統計解析ソフトウェアで処理し、本研究での評価手法を可視化システムのモジュールとして組み込む方法について検討した。 授業の難易度と授業直後の学習者の理解度、復習後の学習者の理解度の指標だけでは授業の特性を断定できないが、想定できる特性を与えるとともに、授業を改善する指針を提示することができると考えられる。また、授業の改善点は多様であるが、授業に依存しない一定の評価指標で数値かできれば、毎回の授業間、年度毎の授業間、異なる教員が担当する異なる授業間で、評価指標値による授業の特性を相互比較するとともに改善点を共有できると考えられる。そこで、授業におけるコミュニティに関する解析を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
可視化システムのモジュールにおいては、当該年度に組み込む予定であったが、検討のみとなった。
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今後の研究の推進方策 |
達成が遅れた可視化システムに関しては、エフォートの配分の強化、分担者との進捗打合せを頻繁にすることにより、研究を推進していく。
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