研究課題
本年度の交付申請書に記載したとおり、【3】「臨場感フォントの自動生成と表示実験」と【4】アウトライン化による文字フォントの追加を行った。【3】「臨場感フォントの自動生成と表示実験」教員の声、周りの音を複数の音声入力装置で入力しそれぞれ雑音を消し解析を行った。解析システムは音声認識エンジンJuliusを用いて教師の音声信号から教師の発話内容をテキスト化した。その際、Juliusが出力する認識語のアライメント情報を用いて認識されたテキストを表示するためのフォントパラメータを計算した。使用したアライメント情報は単語の文字数、長さ、平均音量、最大ピッチ、最小ピッチ、平均ピッチで、発話が標準発話速度より速いかどうかでフォント幅と文字間を変更した。本システムは、この臨場感フォントシステムによって、オノマトペと吹き出し・漫符から教員の口調と教室の雰囲気を表現するフォントを自動生成することに成功した。【4】アウトライン化による文字フォントの追加臨場感フォントは漫画の表現技法を応用した表現方法である。このフォントには感情(喜怒哀楽の4種類)に合わせて背景画像(吹き出し・漫符やオノマトペ)を組み合わせて表現を施したため、文字フォントはアウトライン化せず、明朝体とゴシック体の2つのフォントを適用することとした。最後に表示実験として、聴覚障害者の方からコメントをいただいた。「コンセプトは面白い。しかし、改良すべき点もある。例えば、提示される情報が多すぎるのではないか」「漫符から感情の度合いが推測できない」「音声認識の精度に問題がある」などである。これらの意見、感想、評価を基にシステムの見直しを図ったために申請時の内容よりも、より「教員の口調」を伝えることのできるシステムが構築できた。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Computers Helping People with Special Needs 13th International Conference, ICCHP2012
巻: 7382 ページ: 492-499