研究概要 |
本研究は、e-ラーニング学習環境で提供されるウエッブページ教材の学習者を対象に、ウエッブ構造マイニング1)により知識抽出を行って学習者の理解モデルを推定する方法を確立し、学習者との相互作用をこれまでよりも多様に行えるようにすることを目的とする。具体的には、1.学習者のページ参照関係をノードとエッジで構成した状態遷移モデルに構造化して、2.学習者の症状(誤理解など)を観察して遺伝子機能推定をはかるノックアウトスタディ2)を適用し、3.参照ページの状態遷移関係からターゲットに選んだページを欠損させる(ノックアウト)ことにより、4.学習者に予想される症状の推定を可能にするような、理解モデルマイニングを提案する。 22年度は1.と2.について研究を進め、ウエッブ学習者の多数の参照履歴の統計処理による状態遷移モデルの分類、ノックアウトとテスト結果を関係付けることによって誤理解のもとになる知識(ページ)の参照関係の抽出を行うため、インパス駆動支援プログラムを完成させた。実際に、150名以上の受講学生データを分析し、成果をGlobal Learn Asia Pacific 2011において発表した。 1)M.Henzinger,"Link Analysis in Web Information Retrieval,"IEEE Bull.of the Tech Committee on Data Engineering,Vol.23,No,3,pp.3-8(2000). 2)松永務,"情報間参照構造に基づく関係性解析による疾患関連遺伝子の探索(データマイニング)",電子情報通信学会論文誌.D-I,情報・システム,I-情報処理J87-D-I(11),pp.991-1000(2004)
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