研究概要 |
22年度の取組の成果を受けて,前半は,学校の組織的教育力を上げるためにミドルリーダーを支援するプログラムの開発と支援ツール(WWW及びハンドブック)の開発を行い,後半にその試行を行った. (1)奈良市教育委員会で学校の組織的教育力を上げていくための取組内容と他の市(尼崎市,大阪市,松阪市,箕面市)の取り組みの調査結果(相互の取組の関係の明確化したものを),そして23年2月末から3月にかけて実地調査を行った英国と米国の取組の成果(「英米におけるミドルリーダー教員の研修に関する事例研究」)と奈良教育大学の教職大学院で取組んできた取組内容(ミドルリーダーのためのメンタリング力育成プログラム)の比較検討を行い,共通点と差異を見出すとともに,相補的にプログラムが効果を上げていくためのプログラムデザインを行った. (2)上記の成果を具体化し,開発したプログラム遂行を実際に進めていくために,試行プログラムのためのハンドブックの作成を行い,試行プログラム運用ための道具の開発を行った.そして,これに伴い運用試行を行った(尼崎市,箕面市,大阪市上記試行プログラムとして開発した内容及び道具を活用したでミドルリーダーの研修を実際に行い,その運用評価を行った(「学校の組織的教育力向上に向けた研修方法に関する研究報告」)また松阪市,奈良市,姫路市を中心に異校園連携を主眼とした学校の組織的な取組(学校研究)に継続的に参加し,そこでのミドルリーダーの役割を支援しながら,学校の組織的研究のためのその役割に関する知見を得る調査研究を行った). (3)上記、成果を日本教育工学会の課題研究での発表,AACE(ED-MEDIA)カンファレンス(ポルトガル)でのPaper発表,ECERカンファレンス(ドイツ)でのPaper発表の機会を得て,中間成果発表を行った.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定通り,学校の組織的教育力の育成プログラムに関わって,教育委員会の取組と大学院の取組について,調査と開発した試行プログラムの実施を並行して行い,運用評価も行うことができている.
|
今後の研究の推進方策 |
試行プログラム評価の結果に基いて開発した新プログラムの評価を引き続き,奈良市,大阪市,松阪市,箕面市の研修プログラムの参加者から受ける.そして,その獲得された力(個人と集団:コラボレーション時の活動の評価)を測定する方法やツールの開発について検討を行う.そのため,これに関わる研究の知見を得るために,その先行的な取り組みをしている、オーストラリアのe-Potential,ルクセンブルク大学の評価ツールシステム(atc21sでも参考にしている)を訪問し,情報を得る. 成果公表のための報告書とWWWの作成を行う.
|