研究分担者 |
高橋 参吉 千里金蘭大学, 生活科学部, 教授 (70100766)
大倉 孝昭 大阪大谷大学, 教育福祉学部, 教授 (50223772)
浅羽 修丈 北九州市立大学, 基盤教育センター, 准教授 (50458105)
大西 淑雅 九州工業大学, 情報科学センター, 講師 (50213806)
山口 真之介 九州工業大学, 大学院・情報工学研究院, 助教 (00380733)
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研究概要 |
平成23年度は、以下の(1)~(4)の研究を行った。 (1)情報科教員のリカレント用eラーニング教材の撮影・編集 情報科免許取得のための免許法認定公開講座のeラーニング教材化を継続して行った。平成23年度は12科目の講義のうち、プログラミング,教師論,教科教育法(情報),情報倫理,マルチメディア技術,情報ネットワークの6科目について授業を撮影・編集してeラーニング教材化し,一部完成した科目もある。また「計算機リテラシー」に関しては,flashを用いてeラーニング教材を作成した。また、学習者の学習スタイルとeラーニングの適合度との相関を調査し,学習者に適合する科目を推薦するシステムについての研究を行った。 (2)授業評価システムの開発と情報科教員の授業改善支援 撮影した授業内容を授業者が相互に評価する授業評価システム(平成22年度に開発)に、動画検索機能を追加して授業評価を支援する機能を拡張した。特に,過去の授業評価者の評価行動履歴に基づいて,注目すべき授業場面を推定して容易に検索できるようシステムの改善を行った。さらに、感性情報を取り入れた評価システムについて検討するとともに、ネットワークを通じた遠隔からの授業評価を可能にするなど利用しやすいシステムに改善した。 (3)情報科のWebリメディアル教材の開発と利用 高校入学時の生徒を対象とした情報の知識診断システム(平成22年度作成済)の機能をさらに充実させ、被診断者の能力のレベルに適応した問題生成が可能な知識診断システムを開発し,項目応答理論を利用して診断の妥当性を評価した。 (4)高校次期教育課程での情報科教育用教材の開発 平成25年度から高校で授業が開始される情報科の新科目(「社会と情報」「情報の科学」)について,知識・理解,思考・判断・表現,技能,意欲・関心・態度の4観点に沿って,新科目の単元ごとに評価規準を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23年度の当初の研究計画をほぼ達成できた。(1)情報科教員のリカレント用eラーニング教材の作成においては,教材の公開までは行うことができなかったが,当初の計画より教材数を増やして作成することができた。(2)授業評価システムの開発と情報科教員の授業改善支援においては,過去の授業の評価者の評価行動履歴に基づいて注目すべき授業場面を推定するシステムを行い当初計画より進むことができた。(3)情報科のWebリメディアル教材の開発と利用と,(4)高校次期教育課程での情報科教育用教材の開発においては,当初の計画をほぼ遂行することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後も当初計画した4つの観点から研究を着実に進めていく。(1)情報科教員のリカレント用eラーニング教材の作成においては,編集した教材を公開し,実際に高校教員の利用してもらい評価を得て改善する。また,(2)授業評価システムの開発と情報科教員の授業改善支援においては,評価の利用例を増やしてシステムの改善を行う。(3)情報科のWebリメディアル教材の開発と利用においては,情報の知識診断テストの結果を受けて,大学の基礎情報教育へ繋げるリメディアル教材の作成を行う。(4)高校次期教育課程での情報科教育用教材の開発においては,平成25年度からの授業開始に向けて高校教員が実際に授業に導入できるように指導例などを示した教材を作成する。
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