研究課題/領域番号 |
22500933
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研究機関 | 日本工業大学 |
研究代表者 |
新藤 義昭 日本工業大学, 工学部, 教授 (40265369)
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研究分担者 |
松田 洋 日本工業大学, 工学部, 助教 (00275843)
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キーワード | 教育工学 / 映像メディア / 3DCGアニメーション |
研究概要 |
現在、小学校には理科を専科とする教師が少ないため、理科学習の支援が求められている。また中学校では助手や技術員がいないため、少しでも危険を伴う実験や複雑な手順の実験を実際に行うのは困難な状況にある。これらの問題を支援するひとつの方法として、e-Educationシステムの活用が考えられる。これまでに、仮想教師を用いたe-EducationシステムCAP(Cyber Assistant Professor)とその映像制作用のシナリオ記述言語を開発してきた。これを用いた教材映像の提示、およびドリル形式の問題提示、受講者の数値や文章による回答入力機能と正誤判定機能などを開発してきた。しかし、完全な仮想実験を構築できる教育システムには至っていなかった。教育現場から求められている仮想実験機能は、生徒たちが実験装置や機械装置を自分で設計して組み立てる仮想実験である。画面の中でマウス等を用いて機材や部品、液体や固体などを選んで、仮想的な化学実験をしたり、機械を設計して組み立てることができるワークショップ型映像教材である。これらを実現するため、次のような機能を研究開発してきた。 (1)設計や組み立てをゲーム感覚で行うために、マウスで画面内の小道具を触ったり動かしたり選択する機能、およびその実験経過を収集する学習ログ機能。 (2)受講者の設計結果の機械や仮想実験器具を組み立てる機能を実現するため、映像を動的に組み立て統合する機能。(動的映像統合機能) (3)受講者の得点によって最終映像を切り替える場合わけ型シナリオリンク機能。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
開発したワークショップ型映像教材を用いた実験授業を中学校で実施し有効性を検証することができた。
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今後の研究の推進方策 |
教材シナリオに基づいて映像教材を再生中に、一時的に停止し、探索学習モードに移行する検索型学習機能、探索型学習モードは、あらかじめシナリオで設定しておいたエスケープターゲットの小道具をクリックすると終了し、次の映像シナリオへ進むことができるエスケープターゲット機能を実装したワークショップ型映像教材を複数の中学校で実施し、有効性を検証する予定である。
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