研究概要 |
質の高いWeb教材開発には,インストラクショナルデザイン(ID)のモデルに沿って授業全体の構成や流れを設計すると同時に,教材そのもののページ構成や詳細な内容などの設計も必要となる.申請者らは授業の設計を「授業アウトライン」として,教材の設計を「コンテンツアウトライン」として作成する手法を提案し,その手法に沿ってeラーニング授業の設計および教材の開発を行っている.教材の評価・改訂に際し,IDモデルに沿って授業や教材の設計作業を行うことや,2つのアウトラインの編集作業などが煩雑であり,これらの作業をもっと効率的に行えることが求められる.本研究では,申請者らの提案する授業および教材の設計手法に沿った授業および教材設計を支援するツールを開発することを目的としている.平成22年度は,提案する授業設計および教材設計・開発の手法をシステマティックな手順として構成し直し,その手順に沿った授業および教材設計を支援ツール(COEdit)のプロトタイプを作成した.COEditには,2つのアウトラインを共通する項目をリンクして一括して編集する機能や,授業設計から教材開発までのステップごとにインストラクションを提示しながら項目の入力をサポートするウィザード機能を実装した.さらに,COEditを用いて実際の授業のための授業および教材の設計を行った. これらの成果について,平成22年度は「Proceedings of The 18th International Conference on Computers in Education (ICCE2010)」,「教育システム情報学会第35回全国大会講演論文集」,および「平成22年度ICT活用による教育改善発表会」にて報告した.
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