研究概要 |
本研究の目的は、教育の情報化の進展にともなって顕在化する問題に焦点を当て,問題の原因の解明やその問題の解決方法の研究をすることである。2011年度も前年度に引き続き,「情報モラル教育を学校の教育課程全体の中で行う際に問題となる点や指導方法や教員研修の在り方」,「ネットいじめ等,児童生徒がネットやケータイを利用することで発生する問題とそれへの指導方法」,「コンピュータを各教科の中で活用し授業の中で問題となる点」や「校務の情報化の進展にともない問題となる点」など,教育の情報化全般に関する問題を対象に検討を行った。 現在、「三層構造による情報モラル教育の指導計画を立てることの有効性に関する分析」、「情報モラル教育に全校体制で取り組んでいる中学校の事例研究」を進めている。具体的には,本研究に協力してくださっている学校が学校全体で組織的に取り組む情報モラル教育の実践事例を完成させつつあり,それを成功させている要因の調査や,その取り組みが生徒の行動に与えている影響などについて,調査を行っている。また,組織的な情報モラル教育を行っていない他校と比較するために,調査を実施する学校を増やして調査を行っている。 また、スマートフォンを安全に利用する方法を学習できる体験教材の開発を行った。今後、研究授業を行って有効性の実証を行う予定である。 加えて,昨年12月末から総務省フィーチャースクール推進事業,文部科学省の学びのイノベーション事業の実証校に係わるきっかけを得たため,平成24年度は生徒が一人一台のネットワーク端末を持つ環境になった場合の活用方法とともに,情報モラル教育の側面からの指導についても研究する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
情報モラル教育に関する調査とデータの分析を進め、知見をまとめる予定である。また、スマートフォンを安全に利用するための体験教材の有効性について、実証実験を行う予定である。また、教員研修会の手法の開発についても、事後アンケートを分析し、知見をまとめる予定である。 さらに,昨年末からかかわることになった総務省フィーチャースクール推進事業,文部科学省の学びのイノベーション事業の実証校で,生徒一人一台のネットワーク端末を使う環境における問題等について調査,研究を行う予定である。
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