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2010 年度 実績報告書

疑似科学的広告に対する実用的な科学性評価基準を策定する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22500965
研究機関明治大学

研究代表者

石川 幹人  明治大学, 情報コミュニケーション学部, 教授 (20298045)

キーワード科学教育 / 認知科学 / メディア・リテラシー / 広告 / 疑似科学論
研究概要

消費者団体とタイアップしたアンケート調査を行ない、消費者の疑似科学的広告に関する意識を分析した。多くの消費者が広告に事実誤認を誘導する記述があることを認識しており、一部の方々は憤りさえも持っていることが判明した。
実際に商品を買ってしまう消費者が、平均して根拠が薄弱な広告の情報をより参考にしている傾向も明らかになった。具体的に言うと、「商品の売れ行き」、「図や写真の有無」、「愛用者の感想」の項目をより重視している実態があった。これらは、事実誤認を誘導できる代表的な項目と言える。
しかし、それでも購入者は、疑いをもって合理的な思考を行なっていることが自由記述から明らかになった。いわば「おかしいなと思いつつ買って様子を見ている」のである。消費行動に寄与する質の良い情報提供、つまり本研究が目指している「広告の科学性の評価項目の設定」が求められている状況が、より明確になった。
また、誤解の認知過程について、月刊消費者で6カ月間にわたり連載を行ない、成果発表とともに一般啓蒙活動とした。さらに、サプリメント開発者(広告主)と、新聞記者(広告媒体)をまじえて座談会を行ない、疑似科学的広告の現状および問題点を確認し、規制にまつわる政策改善に向けて将来展望を行なった。
以上の活動から、消費者行政がかえって情報提供を阻んでいる実態もあぶりだされ、消費者団体、広告媒体、広告主と連携した活動の必要性が、改めて認識できた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 求められる広告の科学的表現2011

    • 著者名/発表者名
      石川幹人
    • 雑誌名

      月刊消費者

      巻: 3月号 ページ: 4-8

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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