研究課題/領域番号 |
22500993
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研究機関 | 北海道立総合研究機構 |
研究代表者 |
高田 雅之 北海道立総合研究機構, 環境・地質研究本部・環境科学研究センター, 研究主幹 (40442610)
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研究分担者 |
鈴木 透 酪農学園大学, 環境システム学部, 助教 (20515861)
三島 啓雄 北海道大学, 大学院・農学研究院, 学術研究員 (60534352)
小野 理 北海道立総合研究機構, 環境・地質研究本部・環境科学研究センター, 主査 (20557285)
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キーワード | 生物多様性 / 種多様性 / 景観要素 / 地理情報システム / リモートセンシング / 生態系保全 |
研究概要 |
テーマ1の動植物分布情報に基づく種の多様性尺度の構築について、まず7冊の図鑑をもとに、鳥類272種及び植物約1万6千種個々に属性(生息生育環境、分布、形態、生活形など)に関するデータベースを作成した。次に、様々な生態系が混在する石狩低地帯(6,800km2)をモデル地域として、約90万件の植物及び鳥類分布情報を用いて、景観要素(土地利用GIS及び衛星分類画像(ALOS,SPOT))と種数に着目した多様性尺度の構築を試みた。5kmメッシュで解析した結果、これらを重ね合わせることで種多様性に着目した重要地域の抽出可能性が示され、広域的な評価手法に向けた初年度の成果が得られた。 テーマ2の景観要素に関する地図の構築について、テーマ1の多様性尺度と景観要素の関連性の分析に用いる、適切な空間単位を定義するために必要な地質・地形・植生および水文関連の基盤GIS情報の整備を実施し、これらを用いた地域区分を試験的に行った。また景観要素のより有用な地図化に向けて、衛星合成開ロレーダ(ALOS/PALISAR)を利用した耕作放棄地抽出手法について検討を行った。 テーマ3の景観要素と種の多様性尺度の関係性分析について、多様性尺度と景観要素の関連性を分析するために、鳥類の多様性に関する情報を整備した上で、序列化の手法であるDCA、多次元尺度構成法等の検討やMCMC法による階層ベイズモデルを用いた関連性の分析手法を検討した。 テーマ4の種の多様性尺度に応じた保全手法の提起に向けた保護区内外の種数比較について、現在の保全地域(自然公園、自然環境保全地域、鳥獣保護区)のデータ整備を行うとともに、テーマ1の石狩低地帯を対象としたモデル解析において種の多様性上重要地域と保全地域とのギャップ分析を行い、既往調査の多寡との関係を明らかにした。
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