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2010 年度 実績報告書

p53によるDNA修復遺伝子MUTYHの発現制御と細胞死における役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22501014
研究機関九州大学

研究代表者

岡 素雅子  九州大学, 生体防御研究所, 学術研究員 (80467894)

研究分担者 中別府 雄作  九州大学, 生体防御研究所, 教授 (30180350)
キーワードゲノム / ストレス / シグナル伝達 / 癌
研究概要

p53が劣性遺伝性大腸腺腫症の原因遺伝子MUTYHの転写を促進することにより、細胞死の誘起および突然変異蓄積の抑制を介して発がんを抑制する事を明らかにする。
〔平成22年度の研究成果〕
1,MUTYH遺伝子プロモーター領域におけるp53の結合領域同定
p53野生型HCT116細胞におけるクロマチン免疫沈降を用いた解析により、MUTYH遺伝子上に少なくとも2カ所のp53応答配列の候補を同定した。次に、この2つのp53結合領域由来のp53応答配列を持つプロモーター・レーポーター・コンストラクトを作成し、p53欠損H1299細胞あるいは野生型HCT116細胞に導入後ルシフェラーゼアッセイにより機能を検討した。結果、1つの配列がp53応答配列として機能することが明らかになった。
2,p53によるMUTYH依存性細胞死制御機構の解明
p53野生型HCT116細胞を用いて、p53抑制薬剤PFTα存在下あるいはMUTYH-siRNAが酸化ストレス暴露後の細胞死に及ぼす影響を検討した。p53の機能抑制あるいはMUTYHノックダウンはそれぞれ同程度に細胞死を抑制した。しかしPFTα存在下においてMUTYHをノックダウンしても細胞死の抑制効果は増強されず、各々単独の場合と同程度であった。酸化ストレス下においてMUTYHはp53の細胞死制御のメディエータであると考えられる。
3,がん幹細胞における酸化塩基修復酵素OGG1, MUTYHの役割
ある種の大腸がん細胞株においてCD133はがん幹細胞のマーカーとして用いられている(PNAS 2010, 107 : 3722-3727)。p53野生型HCT116細胞株においてCD133陰性と比較しCD133陽性細胞では、ミトコンドリア領域における酸化塩基8-oxoGの蓄積が低くミトコンドリア型hOGG1の発現レベルが高いことを見いだした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] MUTYH-initiated base excision repair triggers two distinct cell death pathways by monitoring 8-oxoguanine in nuclear and mitochondrial DNAs2011

    • 著者名/発表者名
      Sugako Oka
    • 学会等名
      Keystone Symposia Stem Cells, Cancer and Metastasis
    • 発表場所
      Keystone, CO, USA
    • 年月日
      2011-03-08
  • [学会発表] MUTYHはp53による発がん抑制のメディエータである2010

    • 著者名/発表者名
      岡素雅子
    • 学会等名
      第33回日本分子生物学会年会・第83回日本生化学会大会 合同大会
    • 発表場所
      神戸ポートピアアイランド(ポスター 口頭発表)
    • 年月日
      20101209-20101210
  • [学会発表] MUTYH-initiated base excision repair triggers two distinct cell death pathways by monitoring 8-oxoguanine in nuclear and mitochondrial DNAs2010

    • 著者名/発表者名
      Sugako Oka
    • 学会等名
      進化する国際3R会議
    • 発表場所
      富山,富山国際会議場(ポスター)
    • 年月日
      2010-10-27
  • [学会発表] MUTYH is a potential mediator of p53 tumor suppression2010

    • 著者名/発表者名
      Sugako Oka
    • 学会等名
      第69回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      大阪,大阪国際会議場(ポスター)
    • 年月日
      2010-09-23

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公開日: 2012-07-19  

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