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2012 年度 実績報告書

がん治療法確立にむけたがん幹細胞と胚性幹細胞に共通する腫瘍性維持の分子機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 22501017
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

西本 正純  埼玉医科大学, 医学部, 講師 (00265406)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードutf1 / 形質転換 / がん幹細胞 / 胚性幹細胞
研究概要

胚性幹細胞(ES細胞)は、正常な胎児由来の細胞株であるにもかかわらず、腫瘍性を保持している。即ちES細胞をヌードマウスに接種すると、幹細胞と考えられる未分化性状態にある細胞と、分化した細胞が混在した腫瘍が形成される。このことはES細胞が、現在腫瘍の治療を考える際重要なターゲットとなると考えられるがん幹細胞と極めて類似した性質を持つと考えられる。また、ES細胞に特異的に発現している遺伝子が、ある種の腫瘍細胞で発現していることが知られており、これらの細胞が、がん幹細胞として機能していることを強く示唆している。従ってES細胞の腫瘍性維持の分子機構を解明することは、将来臨床面からも重要であると考えられる。そのような状況下我々は、ES細胞で特異的に発現している転写補助因子としてクローン化したUTF1が、間接的な方法ではあるが、このES細胞の腫瘍性維持に重要な寄与をしていることを以前報告した。しかしこれはあくまで間接的な手法によるもので、UTF1のES細胞の腫瘍性維持への寄与を直接証明するために、UTF1ノックアウトES細胞の樹立を試みることとした。その結果、UTF1をノックアウトしても自己複製能を維持し、また未分化マーカーであるOct4、Sox2、Nanogの発現は維持されていた。さらにin vitro分化をさせたところ、三胚葉それぞれの分化マーカーの発現上昇が見られ、多能性も維持されていた。さらに最も興味ある点であった腫瘍性について観察するために、ヌードマウスの皮下にUTF1ノックアウトES細胞を接種した所、やはり腫瘍は形成され、腫瘍性が維持されていることが明らかとなった。以上のことより、ES細胞における腫瘍性の維持は、UTF1単独では為しえず、他の遺伝子たとえばERasといった遺伝子も寄与していることが強く示唆された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Sirt1, p53, and p38MAPK Are Crucial Regulators of Detrimental Phenotypes of Embryonic Stem Cells with Max Expression Ablation2012

    • 著者名/発表者名
      Tomoaki Hishida
    • 雑誌名

      Stem Cells

      巻: 30 ページ: 1934, 1644

    • DOI

      10.1002/stem.1147

    • 査読あり
  • [学会発表] 真獣類特異的遺伝子UTF1は胎盤の増殖を促進する

    • 著者名/発表者名
      西本正純
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      福岡国際会議場

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公開日: 2014-07-24  

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