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2012 年度 実績報告書

骨軟部肉腫に対する分化誘導療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22501043
研究機関富山大学

研究代表者

金森 昌彦  富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (20204547)

研究分担者 安田 剛敏  富山大学, 大学病院, 講師 (20377302)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2014-03-31
キーワード骨肉腫 / 培養細胞 / ヒト肉腫 / 免疫染色 / 分化誘導 / アポトーシス誘導
研究概要

【フラボノイドによる分化誘導研究】
5種類の培養肉腫細胞(軟部肉腫3例、骨肉腫2例)を用い、野菜(レタス、ブロッコリー、ニラ、大根等)に含まれるフラボノール(ケルセチン、ケンフェロールおよびミリセチン)添加によるCCK-8アッセイによる増殖抑制実験、分化指標となるALP活性、LDHアッセイ、蛋白量測定によるin vitroの実験を行った。骨肉腫例では10μMケルセチンの添加により有意な増殖抑制が認められ、用量依存性であった。ケンフェロールでは50μM以上で有意に増殖抑制が認められ、30μMのミリセチンでも有意な増殖抑制が認められた。細胞内ALP活性はケンフェロール(20μM以上)及びケルセチン(40μM)で上昇を認めた。しかし、軟部肉腫では誘導効果は認められなかった。以上より、ケンフェロール及びケルセチンに骨肉腫細胞に対する細胞増殖抑制作用とALP誘導作用が認められた。さらに棗(なつめ)に含まれる抽出成分の培養MG63骨肉腫に対する増殖抑制効果が確認され、フローサイトメトリーによりsub G1の増加が認められ、アポトーシス誘導効果を持つことが示唆された。フラボノイド類は多くの食品に含まれているが、フラボノールの他にも棗に含まれる成分が骨肉腫細胞に対して増殖抑制効果を持つことが分かった。
【ヒト肉腫のCGH array解析の変化及びZFH/ATBF1の変化】
8例の肉腫に対する検索を行った。現時点では5例のaggressive bone tumorにおいてDNAコピー数の変化が観察されており、MYC (8q24), CREBBP (16p13.3), BRCA1 (17q21), THRA (17q11.2), D19S238E (19qtel), TNFRSF6B (DCR3;20q13), ZFH/ATBF1などの増加が確認されたが、次年度も継続して症例数を増やす予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

今年度は解析した症例数が予定数には達しなかった。

今後の研究の推進方策

フラボノイドによる分化誘導研究について、棗(なつめ)の成分の骨肉腫細胞の増殖抑制に対する有効性が新たに認められ、今後アポトーシスの機序についての解明を目指したい。また次年度はフラボノイド研究における肉腫の症例を増やし、CGH解析も進めていく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] MG63培養骨肉腫細胞におけるフラボノールの効果

    • 著者名/発表者名
      金森昌彦
    • 学会等名
      第45回日本整形外科学会・骨軟部腫瘍学術集会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム (東京)
  • [学会発表] MG63培養骨肉腫細胞に対するフラボノールの効果

    • 著者名/発表者名
      金森昌彦
    • 学会等名
      第71回日本癌学会
    • 発表場所
      札幌ロイトンホテル(札幌)

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公開日: 2014-07-24  

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