研究課題
難治性癌である肺扁平上皮癌は、上皮成長因子受容体(Epidermal Growth Factor Receptor: EGFR)の高発現が報告されている。我々は、本研究において「炎症性サイトカインによるEGFRの発現の上昇と活性化が、肺扁平上皮癌の発症に寄与している。」との仮説を立て、その機序の解析を通じて、難治性な肺扁平上皮癌の新たな治療戦略の確立を検討する事を目的とする。本研究は、マトリックスメタロプロテアーゼの1種であるADAM17 による抗癌剤耐性機序の解明を目的とする。喫煙者の肺扁平上皮癌症例は、既存の抗癌剤やEGFR-TKIをはじめとする分子標的治療に対し抵抗性であり、肺癌の予後の改善には、喫煙率の低下はもとより、喫煙者肺癌に対する新たな治療戦略の確立が急務である。近年の癌関連学会では、喫煙者・非喫煙者で肺癌の生物学的特性が異なることが示唆されている。このため、本研究には、喫煙者の肺扁平上皮癌症例と非喫煙者の肺腺癌を比較することにより、喫煙者の肺扁平上皮癌の特性を更に明らかにし、この難治性癌の新たな治療指針に重要な示唆を与えるものと期待される。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2013
すべて 学会発表 (8件)