研究概要 |
生存増殖シグナル伝達経路の異常な活性化は癌化の一因であり、現在、この経路を阻害する抗がん剤が複数開発されている。我々は、338例の浸潤性乳癌を対象にシグナル伝達経路の6因子(p-AKT, Cyclin D1, P27, p-p70S6K, p-4EBP1, p-MAPK/ERK)を免疫組織化学的に検索し、その結果を用いて、乳癌の新分類を作成した。新分類は、既知の臨床病理学的因子と有意に相関していた。新分類は、個々の乳癌におけるシグナル伝達経路の活性化状況を反映しており、シグナル伝達経路を阻害する新規抗がん剤の適応決定に有用な可能性がある。
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