研究課題
基盤研究(C)
研究の目的 我々は大腸癌患者血清250H ビタミンD濃度が低いと総死亡率が高くなり、ビタミンD受容体遺伝子多型が卵巣癌、頭頚部癌の患者予後に強い影響をもたらすことを見出した。また、米国ハーバード大学グループは、ビタミンD内服による癌発症予防試験を開始すると発表したが、ビタミンDサプリメントを用いた術後再発予防のランダム化プラセボ比較試験はない。ビタミンD1日1200IUにより癌再発予防という世界初の臨床試験を開始した。本研究の目的は、肺癌術後のビタミンDサプリメント内服により、無病生存率および全生存率を改善できるかを検証する。更に血清ビタミンD(250HD)濃度、ビタミンD受容体遺伝子多型の影響についても解析する。研究実施状況-二重盲検ランダム化プラセボ比較臨床試験を実施している。1. 登録60名:担当医は選択基準を満たす患者に対し試験内容につき説明し、書面で同意を得た。同意を得たのち、個人情報を研究IDに変換した上で中央にFAX登録を行った。2. 患者問診52名:性別、年齢、既往症、合併症等基礎的な情報を中央に研究IDでFAXした。3. 癌データ51名:病理病期、浸潤・転移の程度、病理組織分類などの癌関連臨床情報を中央に研究IDでFAXした。4. 患者検体(血液)56名:中央に研究IDで郵送した。5. ビタミンD受容体遺伝子解析0名:1)キアキューブ(既に設置してある)により血液検体からDNAを自動抽出。2)PCRにてビタミンD受容体遺伝子の一部を増幅。3)シークエンスにより評価。6. 250HビタミンD血清濃度測定50名:研究ID化された検体として、まとめて中央モニターセンターよりSRL(検査会社)に外部委託した。まとめ 以上の如く、鋭意症例集積中であり、現状ではデータ解析を行っていない。
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