研究課題/領域番号 |
22510005
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
周 勝 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50451985)
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研究分担者 |
寺田 昭彦 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30434327)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | Anammox反応 / 脱窒反応 / 谷津田水田 / 畜産排水 / 窒素除去 / 窒素安定同位体 |
研究概要 |
H24年度において畜産排水処理水田の土壌を採取りし、バイアル瓶に入れて嫌気培養をした。それぞれの脱窒速度及びAnammox活性を15Nを用いて、Anammox及び脱窒反応活性を測定した。その結果、いずれの水田系よりAnammox反応活性が検出されなかったが、脱窒反応活性が600 kg-N/haの系が523umol-N2/vial/h、100 kg-N/haの系は366umol-N2/vial/hであり、追肥量の高い方の脱窒反応活性が高いことが分かった。Anammox反応活性が検出されなかった原因として、畜産排水処理水田では湛水落水の条件を繰り返し、水位の変動により土壌の酸化還元条件も変わったと考えられる。 これに対して、我々は茨城県霞ケ浦流域の谷津田水田において調査を行った。谷津田水田において10cm深さの土壌を採取し2cmごとのAnammox及び脱窒反応活性を測定した。その結果、谷津田水田よりAnammox反応活性を検出し、活性は0.15~2.15 nmol‐N2/g-slurry/hであり、窒素除去におけるAnammox反応の寄与は8%ぐらいであることが分かった。一方、水田土壌の脱窒反応活性は土壌の上層から下へ下がる傾向があり、Anammox反応活性もそれに伴う傾向が観察された。また、その地点の水質を解析したが、Anammox反応に使われる亜硝酸が全く存在せず、硝酸が僅かに検出された環境でAnammox活性が検出された。従って、我々は水田土壌におけるAnammox反応は硝酸の脱窒で生じた亜硝酸を利用していると考え、脱窒反応の硝酸塩から亜硝酸塩までの還元経路を阻害させ、水田土壌に阻害剤の添加有無のAnammox及び脱窒反応活性を評価した。その結果、Anammox反応は脱窒反応の硝酸の脱窒で生じた亜硝酸塩を利用していることを初めて実験データで直接証明した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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