研究課題
近年、宇宙線強度と雲量の間に相関があることが指摘されたが、その原因としてイオン誘発核による粒子生成が考えられる。イオン誘発核生成のメカニズムを解明することを目的として、海洋大気(房総半島南端)、山岳大気(富士山頂、太郎坊)、都市大気(東京)において、小イオン濃度と同時に、エアロゾル粒子の粒径分布、ラドン濃度、宇宙線強度を測定し、その変動要因を調べた。・2011年11月から2012年3月にかけて行った白鳳丸太平洋航海のデータ解析を行った。小イオン濃度と風速との間に正の相関が見られ、小イオンは海水のバブルがはじける時に生成されることがわかった。また、既存粒子への付着速度を表すcoagulation sinkと負の相関が見られた。・6月に房総半島南端にある東京理科大学館山研修センターにおいて観測を行った。やはり、小イオン濃度とcoagulation sinkとの間に負の相関が見られた。・7月中旬から8月末まで、富士山山頂と太郎坊において同時に、小イオン濃度、エアロゾル粒子の粒径分布、ラドン濃度を測定した。イオン誘発核生成らしきイベントは観測されなかった。・11月~12月にかけて、新宿区神楽坂において小イオン濃度、エアロゾル粒子の粒径分布、ラドン濃度の観測を行った。正の小イオン濃度とエアロゾル濃度との間には負の相関が見られた。また、風速との間に正の相関が見られたが、風速とエアロゾル濃度との間に強い負の相関があるためと考えられる。・正のイオン濃度の4地点の日変化を比べると、館山、太郎坊では、夜間高く日中低い規則正しいパターンが観測されたが、富士山頂、神楽坂でははっきりしなかった。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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