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2012 年度 実績報告書

自然レベル放射性炭素を用いた海洋古細菌による水温決定に関する同位体地球化学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 22510020
研究機関独立行政法人国立環境研究所

研究代表者

近藤 美由紀  独立行政法人国立環境研究所, 環境計測研究センター, 研究員 (30467211)

研究分担者 内田 昌男  独立行政法人国立環境研究所, 環境計測研究センター, 主任研究員 (50344289)
内海 真生  筑波大学, 生命環境科学研究科(系), 准教授 (60323250)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード古細菌 / TEX86 / 北太平洋 / GDGT
研究概要

堆積物に保存されている海洋性古細菌の細胞膜脂質(GDGTs)を用いた水温(TEX86)復元プロキシーの実用化をめざすため、堆積物コアを採取する現場海域におけるGDGTsを作る海洋性古細菌のバイオマス量の水深分布や海洋性古細菌の起源を明らかにする。北西太平洋域において様々な深度での採水、および表層堆積物から、現場海域における海洋性古細菌の微生物生態学的情報と各深度におけるGDGTsの組成、存在量について調査を行う予定である。これにより、堆積物に保存されているGDGTsから求められるTEX86がどの水深を反映しているのか特定する。これらのGDGTs の自然レベル14C含有量(Δ14C)と海水中DIC、DOC、POC のΔ14Cの比較から、現場海域各深度におけるGDGTsの炭素源を明らかにし、堆積物に記録されるTEX86の有効性を確認する。海洋古細菌の生息深度に関する情報を得るため、古細菌のGDGTsであるエーテル脂質の14C測定を行った。分析条件の検討も含め駿河湾の水
深400mの深層水からGDGTsを抽出し、GDGTsの放射性炭素測定を行った。その結果、GTGTsのΔ14Cは、約-400‰、年代に換算すると約4000年、それに対し、DIC及びDOCのΔ14Cは、それぞれ -40‰、-700‰となり、GDGTsの値は、現場海水のDIC値と大きく異なっていることが明らかとなった。GDGTsが表層海水の平均水温を表
すとすれば、少なくともGDTsの起源は表層水の炭素を起源としていなくてはならないことから、本結果は、GDGTsの起源とする古細菌の生息深度について、多様な水塊で生息していることを考慮する必要性を示すものであった。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Archaeal distribution and abundance in water masses of the Arctic Ocean, Pacific sector2013

    • 著者名/発表者名
      Sato C. A., Akiyama1 S., Uchida M., Shimada K., Utsumi M
    • 雑誌名

      Aquatic Microbial Ecology

      巻: 69 ページ: 101-112

    • DOI

      DOI: 10.3354/ame01624

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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