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2010 年度 実績報告書

新たな温暖化促進微生物:メタン酸化菌による亜酸化窒素(N2O)生成の検証

研究課題

研究課題/領域番号 22510022
研究機関独立行政法人海洋研究開発機構

研究代表者

平山 仙子  独立行政法人海洋研究開発機構, 海洋・極限環境生物圏領域, 主任研究員 (90359167)

研究分担者 高井 研  独立行政法人海洋研究開発機構, 海洋・極限環境生物圏領域, プログラムディレクター (80359166)
キーワードメタン酸化菌 / 亜酸化窒素 / 海洋
研究概要

非常に高い温室効果とオゾン層破壊作用をもつ物質・亜酸化窒素(N_2O)について、メタン酸化菌は副次的に硝化や脱窒を行うことでN_2Oを生成する可能性があるが、従来の分離株を用いた研究ではごく一部のメタン酸化菌株の反応しか調べられておらず、その他の多様なメタン酸化菌については硝化能や脱窒能を有するかどうかすら不明である。また、現在菌株保存機関から入手できる分離株はほとんどが陸域由来の株であるため、海洋における反応を検討する上で、分離株を用いるのは現状では難しい。本研究では多様な分離株を解析対象とするため、まず環境サンプルから海洋性メタン酸化菌の培養を試みた。またすでに分離に成功している株についてはその性状解析を行った。
海洋で特異的に高密度のメタン酸化菌が存在するのが熱水活動域や冷湧水帯である。本研究では水深約1000mの深海熱水活動域から採集した新鮮な試料を接種源として、連続培養装置を用いてメタン酸化菌の培養を開始した。温度、pH、栄養塩、微量元素について検討しながら培養を継続した結果、メタン酸化菌の集積培養に成功した。16S rRNA遺伝子解析から、この菌が未培養の深海二枚貝鰓共生菌の系統群に属することがわかり、現在、純粋分離を試みている。また、すでに分離に成功している浅海熱水活動域からのメタン酸化菌について、至適培養条件、利用可能な窒素源、生化学的特性の解析を行った。これらは利用できる数少ない海洋性メタン酸化菌として、正式な記載・命名を行うことが重要であり、そのための解析を進めている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Kosmotoga arenicorallina sp.nov.a thermophilic and obligately anaerobic heterotroph isolated from a shallow hydrothermal system occurring within a coral reef, southern part of the Yaeyama Archipelago, Japan, reclassification of Thermococcoides shengliensis as Kosmotoga shengliensis comb.nov., and emended description of the genus Kosmotoga2010

    • 著者名/発表者名
      Nunoura, T., Hirai, M., Imachi, H., Miyazaki, M., Makita, H., Hirayama, H., Furushima, Y., Yamamoto, H., Takai, K.
    • 雑誌名

      Arch.Microbiol.

      巻: Vol.192 ページ: 811-819

    • 査読あり
  • [学会発表] 深海性二枚貝類の集団遺伝学的解析2011

    • 著者名/発表者名
      別符沙織、土橋文、平山仙子、渡部裕美、藤原義弘、山本智子、宮崎淳一
    • 学会等名
      ブルーアースシンポジウム'11
    • 発表場所
      東京海洋大学(東京)
    • 年月日
      2011-03-08
  • [図書] 海洋の科学がわかる本2010

    • 著者名/発表者名
      藤岡換太郎編著(第6章平山仙子著)
    • 総ページ数
      204
    • 出版者
      成山堂書店

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公開日: 2013-06-26  

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