研究課題/領域番号 |
22510022
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研究機関 | 独立行政法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
平山 仙子 独立行政法人海洋研究開発機構, 海洋・極限環境生物圏領域, 主任研究員 (90359167)
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研究分担者 |
高井 研 独立行政法人海洋研究開発機構, 海洋・極限環境生物圏領域, プログラムディレクター (80359166)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | メタン酸化菌 / 亜酸化窒素 / 地球温暖化 / ヒドロキシルアミン酸化酵素 |
研究概要 |
好気的メタン酸化菌(メタン資化菌)はエネルギー生産を伴わない硝化を行い、その過程で亜酸化窒素を生成する可能性がある。本研究では海洋や塩湖由来の好気的メタン酸化菌を中心に、純粋培養株を用いて亜酸化窒素生成能と生成条件を検証した。アンモニウム、亜硝酸、硝酸の各塩を様々な組み合わせで培地に添加し4株のメタン酸化菌を培養後、気層中の亜酸化窒素をGC-MS分析により定量した。生成する亜酸化窒素量は菌株により大きく異なっており、4株のうちの1株は他の株と比べ数十倍から数百倍量の亜酸化窒素を生成することが分かった。また菌株ごとに量の違いはあるが、どの株でも共通して、亜硝酸塩の添加が顕著に亜酸化窒素の生成を促進することが分かった。またこれまでに知られているように、亜硝酸塩とアンモニウム塩が共存する条件下で最も多くの亜酸化窒素を生成した。一方、アンモニウム塩単独の添加は亜酸化窒素の生成をそれほど促進しなかった。 硝化により亜酸化窒素を生成するにはヒドロキシルアミン酸化酵素(HAO)が必要である。一部のメタン酸化菌にはHAOの逆反応で亜硝酸からヒドロキシルアミンを生成する機構が存在するのではないか、とも言われており、本酵素はメタン酸化菌の窒素代謝における重要な鍵酵素の1つである。そこで解析対象の4株に本酵素遺伝子haoが存在するか確認するため、既知のhao遺伝子配列をもとに作製した共通プライマーを用いて、PCR法により遺伝子を探索した。その結果、3株からhao様遺伝子が見つかった。得られた約860bpの塩基配列をアミノ酸に翻訳し、既知のメタン酸化菌HAO配列と共に系統樹を作製したところ、16S rRNA遺伝子の系統とよく一致した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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