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2010 年度 実績報告書

環境政策史の確立及び日独の容器包装廃棄物政策に関する環境政策史研究

研究課題

研究課題/領域番号 22510042
研究機関山梨大学

研究代表者

喜多川 進  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 講師 (00313784)

キーワード環境政策史 / 環境政策 / 廃棄物政策 / ドイツ / デュアル・システム
研究概要

当該年度は、環境政策の展開を歴史的に考察する「環境政策史」という新しい研究領域を開拓した。
(第1段階)環境史,環境経済史等の関連分野の整理
環境問題に関する歴史的研究は、これまで様々な分野でおこなわれてきた。歴史学、地理学、人類学、社会学、古気候学などをバックグランドとする環境史や、わが国で独自の発展をみた公害史、さらに人間の経済活動と自然環境の関係を解明する環境経済史などがそれにあたる。
環境史、公害史、環境経済史は、歴史学者が一般に対象とする現代以前の時代を考察対象としているため、1970年以降に形成され発展を遂げた環境政策は、研究対象とはなりにくい。しかし、環境政策史の手法をのちに第2段階で検討するためには、従来の環境問題に関する歴史的研究の方法に学ぶ必要がある。
そこで、第1段階では、内外の環境史、公害史、環境経済史のレビューをおこないこれらの研究分野の到達点と課題を明らかにした。そして、環境政策史と環境史、公害史、環境経済史の相違を解明した。
さて、環境政策論に位置付けられる研究のなかには、宮本(1987)やJaenickeら(1998)による環境問題の政治経済学的研究のように、歴史を描くことを重視してはいないが、歴史的な展開の記述を踏まえた考察をおこなっているものがある。そのような研究と環境政策史の違いを検討することにより、環境政策史の性格を明確にした。
(第2段階)環境政策史の枠組み・方法論確立
小生のこれまでの研究では、環境政策史の方法として公文書等の一次資料を利用するアプローチに焦点を当てたが、環境政策史の方法はそういったものに限定される必要はない,そこで、環境策史研究の方法論として、モデル分析や定量的研究を含む多様なアプローチが存在することを示した。そして、それらの有効性を検討した。以上より、国際的に見ても独創性の高い研究領域を開拓した。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (2件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] ドイツ容器包装令の成立過程-1990年上半期を中心に-2010

    • 著者名/発表者名
      喜多川進
    • 雑誌名

      共生社会システム研究

      巻: Vol. 4, No. 1 ページ: 65-82

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 環境政策史研究の構想と意義2010

    • 著者名/発表者名
      喜多川進
    • 雑誌名

      環境政策史研究会ディスカッション・ペーパー

      巻: No.1 ページ: 1-32

  • [学会発表] 環境政策史研究の構想と意義2010

    • 著者名/発表者名
      喜多川進
    • 学会等名
      環境経済・政策学会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2010-09-11
  • [学会発表] Toward Environmental Policy History in Japan2010

    • 著者名/発表者名
      Susumu Kitagawa
    • 学会等名
      17th ISA World Congress of Sociology 2010
    • 発表場所
      Gothenburg(Sweden)
    • 年月日
      2010-07-15
  • [図書] 環境政策過程の国際比較2011

    • 著者名/発表者名
      喜多川進
    • 総ページ数
      1-15
    • 出版者
      日本貿易振興機構アジア経済研究所
  • [図書] 拡大生産者責任の環境経済学-循環型社会形成に向けて2010

    • 著者名/発表者名
      喜多川進
    • 総ページ数
      54-70
    • 出版者
      昭和堂
  • [備考]

    • URL

      http://www.js.yamanashi.ac.jp/~kitagawa/research.html

  • [備考]

    • URL

      http://www.js.yamanashi.ac.jp/~kitagawa/publication.html

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公開日: 2012-07-19  

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