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2012 年度 研究成果報告書

放射線高感受性メダカ胚を用いた発生中の中枢神経で起こる貪食機構解明

研究課題

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研究課題/領域番号 22510056
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 放射線・化学物質影響科学
研究機関東京大学

研究代表者

保田 隆子  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特任研究員 (40450431)

研究期間 (年度) 2010 – 2012
キーワード神経細胞傷害 / ミクログリア / アポトーシス / メダカ / 放射線
研究概要

脊椎動物の発達中の中枢神経は、化学物質や放射線などの悪影響に対して非常に感受性が高いことが知られている。外傷及び神経変性疾患によって脳や脊髄が損傷するとミクログリアが活性化され、損傷部位へ移動し、神経栄養因子やサイトカインを放出して神経保護作用を行うが、神経細胞の回復が不可能な場合には、細胞や残片を貪食して除去することが知られている。本実験ではメダカ胚をモデル生物として用いて、放射線被ばく後の神経細胞に誘発されるアポトーシスが照射時間経過とともにどのように変化するのかを調べた。さらに、これらのアポトーシス細胞の消化吸収を調べるため、ミクログリアの消化活性により発現が上昇するApoE遺伝子発現をwhole-mountinsituハイブリダイゼーションにより調べ、ミクログリア細胞の食胞にアポトーシス細胞が10-15個集められその後それらが消化されること、ApoE遺伝子の発現は、これらミクログリアの食胞に集められたアポトーシスの消化がかなり進行した段階で上昇することを明らかにした。さらに、貪食がほぼ終了した時点において、アポトーシスの消化が進行している時に認められたApoE陽性細胞の数よりも明らかにそれらが増えていること、p53遺伝子欠損型メダカ胚では放射線照射により誘発されたアポトーシスの数が野生型照射胚よりも明らかに少ないにも関わらず、貪食がほぼ終了した時点で観察されたApoE陽性細胞の数は両者同じ程度であったことから、ミクログリアの活性化にはアポトーシス貪食目的ではなく、貪食終了後に活性化される第二のシステムがプログラムされている可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2012 2011 2010

すべて 学会発表 (7件)

  • [学会発表] メダカ胚の脳に対する重粒子線マイクロビーム照射応答解析2012

    • 著者名/発表者名
      保田隆子、尾田正二、日比勇祐、三谷啓志、舟山知夫、横田裕一郎、武藤康子、池田裕子、小林泰彦
    • 学会等名
      第55回放射線影響学会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2012-09-06
  • [学会発表] メダカ胚の脳に対する重粒子線マイクロビーム照射応答解析2012

    • 著者名/発表者名
      保田隆子、尾田正二、日比勇祐、三谷啓志、舟山知夫、横田裕一郎、武藤康子、池田裕子、小林泰彦
    • 学会等名
      アイソトープ研究会
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2012-07-09
  • [学会発表] メダカ胚を用いた脳の放射線傷害時におけるミクログリア細胞3Dイメージング2011

    • 著者名/発表者名
      保田隆子、日比勇祐、朽名夏麿、尾田正二、三谷啓志
    • 学会等名
      第54回放射線影響学会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2011-11-18
  • [学会発表] 放射線誘発細胞死のinvivoイメージング2011

    • 著者名/発表者名
      日比勇祐、保田隆子、尾田正二、三谷啓志
    • 学会等名
      第54回放射線影響学会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2011-11-18
  • [学会発表] Imaging of microglial phagocytosis in the gamma-ray irradiated developing brain in vivo using p53(-/-) medaka(Oryzias latipes), a vertebrate model2011

    • 著者名/発表者名
      Takako YASUDA, Yusuke HIBI, Shoji ODA, andHiroshi MITANI
    • 学会等名
      小型魚類学会
    • 発表場所
      基生研
    • 年月日
      2011-09-08
  • [学会発表] メダカ胚を用いた放射線誘発アポトーシスの貪食invivoイメージング2011

    • 著者名/発表者名
      保田隆子、日比勇祐、水谷治央、平田愛子、尾田正二、三谷啓志
    • 学会等名
      第12回東京大学生命科学シンポジウム
    • 年月日
      2011-06-04
  • [学会発表] p53(-/-)メダカ胚発生中の脳で起こる放射線誘発アポトーシス2010

    • 著者名/発表者名
      保田隆子、日比勇祐、尾田正二、三谷啓志
    • 学会等名
      第53回放射線影響学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2010-10-21

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公開日: 2014-08-29  

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