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2010 年度 実績報告書

有機質土を利用した海成層中重金属類の低コスト・低負荷型不溶化技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22510095
研究機関埼玉県環境科学国際センター

研究代表者

石山 高  埼玉県環境科学国際センター, 土壌・地下水・地盤担当, 専門研究員 (80297621)

研究分担者 八戸 昭一  埼玉県環境科学国際センター, 土壌・地下水・地盤担当, 専門研究員 (70415397)
河村 清史  埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90109017)
キーワード土壌汚染 / 対策技術 / 重金属類 / 不溶化 / 有機質土
研究概要

近年、日本各地で自然由来の土壌汚染が顕在化し始めている。特に、硫化鉱物を含む海成層は、大気中で放置されると酸性土壌へ変化し、そこから環境基準を上回る様々な有害重金属類が溶出する。本研究では、海成層中有害重金属類の低コスト・低負荷型不溶化技術を開発する。今年度は、海成層から溶出する危険性の高い有害重金属類を特定するとともに、溶出促進因子について解析した。
本研究では、埼玉県南東部地域の地質試料(2地点:掘削深度1~80m及び2~57m)を用いて土壌溶出量試験(環境省:告示第18号)を行った。誘導結合プラズマ/質量分析装置を用いて、カドミウム、鉛、銅、亜鉛、ヒ素、セレン、ホウ素の溶出濃度を測定した。
土壌溶出液のpHを調べたところ、pH4.5以下の酸性土壌が数多く存在した。これらの酸性土壌からは、環境基準付近の鉛、カドミウム、ヒ素、セレン及びホウ素の溶出が認められた。また、銅や亜鉛も0.1mg/L以上溶出した。酸性化した土壌は、硫黄含有量が0.4wt%以上と高く、硫化鉱物を多量に含む海成層であることが判明した。海成層に貝殻片が多量に含まれている場合、土壌溶出液のpHは弱塩基性(pH7~8)を示し、鉛やカドミウム、銅及び亜鉛の溶出は大きく抑制されることが分かった。これに対し、ヒ素、セレン及びホウ素の溶出量は、土壌pHが弱塩基性に変化しても抑制されなかった。なかでも砒素の溶出量は、土壌溶出液が弱塩基性へと変化するにしたがって増加する傾向を示した。このように、有害重金属類の溶出は、土壌pHに大きく依存していた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 埼玉県内の地下水ヒ素汚染と周辺における地質試料の特性2011

    • 著者名/発表者名
      石山高、八戸昭一、河村清史
    • 学会等名
      第45回日本水環境学会年会
    • 発表場所
      北海道大学札幌キャンパス
    • 年月日
      2011-03-17

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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