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2012 年度 実績報告書

室内空気質の新しい評価システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22510099
研究機関千葉大学

研究代表者

戸高 恵美子  千葉大学, 予防医学センター, 准教授 (30334212)

研究分担者 中岡 宏子  千葉大学, 予防医学センター, 特任助教 (60588648)
森 千里  千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90174375)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードシックハウス症候群 / 室内環境 / ケミレスタウン / 予防医学 / 人間生活環境
研究概要

本年も昨年度と同様、測定、分析対象とした化合物は揮発性有機化合物(VOC)62種類とアルデヒド類17種類でVOCとアルデヒド類を合計したものをケミレスTVOC(総揮発性有機化合物)とし、千葉大学ケミレスタウン内で室内空気中の化学物質濃度を調査した。本年度調査した実験棟はA棟(軽量鉄骨構造と石膏プラスター内装仕上げ)、B棟(木造、ツーバイフォー構造)C棟(木材構造と杉材、火山灰内装仕上げ)の3棟6か所および公共施設を想定したケミレステーマ棟内の3ヶ所の室内である。臭気については、測定した室内の各化学物質濃度を嗅覚閾値濃度で除した値を臭気閾値比(Odor Threshold Ratio, OTR)と定義し、測定した室内におけるOTRと総OTR(TOTR)を算出した。上記の結果、TVOC、TOTRとも夏季に増加し冬季に減少、経年とともに減少する傾向がみられ、全体的に相関を示したが、TVOCが低くなると相関は弱くなった。OTRの低い物質は、濃度そのものが低くても臭いを感じやすいため、症状に影響している可能性がある。すなわち、TVOCが低くてもシックハウス症候群の訴えがある場合、TOTRが評価の基準となる可能性が推察された。そこで実際に室内空気質測定をした場所で健康なボランティアによる体感評価実験をおこない、TVOC,TOTRそれぞれで症状がでる可能性が高い値を統計的に算出した。その結果、TVOCで約400μg/m3以上、TOTRで40以上になるとシックハウス様の症状が出やすいということがわかった。この結果は、室内空気中の化学物質量のみならず、臭気もシックハウス症候群の発症の一因となっていることが推察される。つまり臭気閾値比は室内空気質を評価する一つの指標となりうること、また、新しい評価法の可能性があることが判明した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] シックハウス症候群予防のための化学物質感受性セルフチェック「ケミレス必要度テスト」の開発:環境2012

    • 著者名/発表者名
      森 千里, 中岡宏子, 花里真道, 戸高恵美子
    • 雑誌名

      臨床環境医学

      巻: 21 ページ: 1-8

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 植物油添加漆喰から揮発するアルデヒド類によるシックハウス症候群誘発の可能性2012

    • 著者名/発表者名
      小高陽子, 戸高恵美子, 瀬戸 博, 齋藤育江, 中岡宏子, 花里真道, 森 千里
    • 雑誌名

      臨床環境医学

      巻: 21 ページ: 192-200

  • [学会発表] 臭気閾値比を使用した新しい室内空気質の評価方法の提案2012

    • 著者名/発表者名
      中岡宏子、瀬戸博、戸高恵美子、花里真道、森千里
    • 学会等名
      室内環境学会
    • 発表場所
      東海大学 東京
    • 年月日
      20121215-20121216
  • [学会発表] 臭気閾値比を使用したシックハウス症候群予防のためのリスク指標の構築-環境改善型予防医学の実践として-2012

    • 著者名/発表者名
      中岡宏子、瀬戸博、戸高恵美子、齋藤育江、花里真道、森千里
    • 学会等名
      日本予防医学会
    • 発表場所
      広島大学 広島
    • 年月日
      20121124-20121125
  • [学会発表] A proposal of a new method to evaluate indoor air quality by using odor threshold ratio2012

    • 著者名/発表者名
      Hiroko Nakaoka, Emiko Todaka, Masamichi,Hanazato, Hiroshi Seto, Chisato Mori
    • 学会等名
      Healthy Buildings
    • 発表場所
      Brisbane, Australia
    • 年月日
      20120708-20120712
  • [学会発表] Sick building syndrome and total volatile organic compounds2012

    • 著者名/発表者名
      Emiko Todaka, Hiroko Nakaoka, Chisaato Mori
    • 学会等名
      EUROTOX2012
    • 発表場所
      Stockholm, Sweden
    • 年月日
      20120617-20120620

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公開日: 2014-07-24  

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