研究概要 |
平成22年度はμmサイズのプラズモニックリング共振器およびプラズモニックレーストラック共振器の作製を完了し,その評価を行った.プラズモニックレーストラック共振器は従来のプラズモニック共振器と比較して,結合係数を大きくすることができるため,出力も大幅に増大できると考えられている.数値解析結果からはプラズモニックリング共振器と比較して20倍程度出力を増大できることが明らかになっている.作製した共振器に対して可視光領域においてプラズモニック共振器として動作するか確認するための実験を行った.結果として可視光領域においてプラズモニック共振器として動作することを確認できた.プラズモニックレーストラック共振器の作製およびレーストラック型構造をプラズモニック共振器として動作することの確認を行ったのは我々が世界で初めてである. 次に通信波長帯域においてプラズモニックレーストラック共振器の出力を増大できる構造を求めるためFDTD法により解析を行った.解析結果から,導波路の幅,高さ,レーストラックの曲線部分の半径,レーストラックの直線部分の長さなどについて最も出力が大きくなる組み合わせを求めた.三次元によるプラズモニックレーストラック共振器の解析を行ったのは我々が初めてである.また解析により求められたnmサイズのプラズモニックレーストラック共振器については,平成23年度から作製を行う予定である.
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