研究分担者 |
山本 芳嗣 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (00119033)
吉瀬 章子 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (50234472)
八森 正泰 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (00344862)
岩田 覚 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (00263161)
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研究概要 |
ネットワークフローに対する基礎理論を発展させて,コミュニティ抽出やブロードキャストを中心としてネットワーク構造解析や特徴判定のための効率よいアルゴリズムの開発と検証を行った. コミュニティ抽出に関しては,申請者らの既存研究において,ネットワーク表現をグラフからハイパーグラフに拡張することによって,共著者関係などでその構造をより反映できることが示されている.コミュニティ抽出に関しては様々な基準があるが,コミュニティ内外の関係性に着目した概念をハイパーグラフ上に拡張した.このとき,コミュニティ内外の関係性として,ノード数とエッジ数のどちらに着目するか,さらに,コミュニティ内外にまたがるハイパーエッジの処理の仕方により,4パターンの基準を提案した.そして,どの基準に対しても,それぞれグラフの変換により最小カット問題を用いて効率よくコミュニティ抽出が出来ることを示した.また,4パターンの基準各々の特徴を検証するために,共著者関係のデータを分析し,その違いを示した. 社会システム解析におけるネットワーク構造の利用の一例として,スタッフスケジューリングにおいて,その構造をネットワークフローとして表現することで,簡単な制約のスケジューリング問題に対しては複数の解を容易に提示出来ることを示した.そして,より複雑な制約を表現するためのネットワーク構造について考察を与えた さらに,通信ネットワークにおける基本的なプロセスであるブロードキャストにおける耐故障性に関する指標の設定や,ネットワークフローに関する著書のまとめを行った.
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