研究課題
研究テーマの最小違反順序問題を線形順序多面体上の最適化問題に定式化して,厳密な最適解を求めるアルゴリズムを開発し,共同研究者と共に実データや乱数データを用いて実験を行った.この問題は線形制約と線形目的関数を持つ(0,1)整数計画問題に帰着できるが,問題の規模を表すパラメータが150程度で現在利用可能な最速の最適化ソルバーの能力を超えてしまう.そこで,問題の連続緩和問題を (1) 少数の不等式制約だけを考慮した問題を作り,(2) その問題を解き,最適解を得て,(3) その解が満たしていない不等式制約を列挙し,(4) そのような不等式制約がなければ停止.あればそれを問題に追加して(2)に戻る,という手順で解くアルゴリズムを実装した.その結果得られた解は一般には整数値を取る保証がなく,本来の定式化の観点からは問題点として残っているが,非整数解は対象間に順序が付かないとの解釈を許し,整数解よりもむしろ実用的な観点からは好ましいとの結論を得た.また,同じ問題に対し連続緩和に代えてラグランジュ緩和に基づいた方法を開発して試した.連続緩和の場合と同様に,一部の不等式制約のみを考慮したラグランジュ緩和問題を作り,それから得られるラグランジュ双対問題の最適解を見て,不足している不等式制約を追加するという方法を試みた.計算時間は連続緩和と遜色ない,得られた近似解から原問題の良い実行可能解を作成することができる,幾つかの実際問題では最適解が得られるが,乱数を用いて人工的に作った問題に対しては得られた解の信頼性が低い,こと等が観察された.
24年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2012 その他
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 備考 (1件)
Optimization and Engineering
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DOI:10.1007/s11081-011-9135-5
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http://infoshako.sk.tsukuba.ac.jp/~yamamoto/Majority_Judgment/1._Majority_Judgment_heyoukoso.html