研究課題
平成25年度では、これまでの研究から得られたリスクマネジメントの枠組みを自動車組み込みソフトウェア開発プロジェクトのリスクマネジメントに拡大して応用した。指導した学生が務めているグローバルな企業において、インタビュー調査を実施し、企業の海外拠点を含む3か所のグローバルな専門家チーム(日本2名、インド2名、シンガポール2名)を作った。この専門家チームが自動車組み込みソフトウェア開発プロジェクトにおけるリスク特定のための階層ホログラフィックモデルを構築した。この階層ホログラフィックモデルを用いて、リスク特定を実施した。特定されたリスクに対し、下記のような3段階評価によって、リスクのフィルタリングを実施した。1). プロジェクトの成功に関係する主要なメンバー(プロジェクトマネージャ、技術者など)がプロジェクトのスコープ、責任範囲などの視点から、リスクを評価した。2). 専門家チームがさらにリスクのプロジェクトに対する影響度と発生の可能性の側面から、第1段階に残されたリスクを定性的に評価した。3). 専門家チームが五つの基準(品質、工期、費用、モチベーション、成長)からなる目標体系を構築し、この目標体系を用いて、第2段階に残されたリスクを評価した。その結果、リスクの数はかなり絞られた。これらのリスクに対し、業務レーベル、産業レーベル、グロバールレーベルにおける様々な対策案を検討し、そのリスクマネジメントの効果を分析した。上述の研究を行った以外、時間遅れなどのリスクや不確実性が存在する動的確率システムにおける動的ゲーム問題も研究した。競争・協調に関する様々な問題設定において、如何にリスクや不確実性のシステムに対する影響を低減できるかを検討し、そのための対応策および数値計算アルゴリズムを研究した。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Electronics and Communications in Japan
巻: 96 ページ: 1-10
International Journal of Innovative Computing, Information and Control
巻: 9 ページ: 3655-3665