研究課題
利用者中心のサービスが提供できる仕組みを構築していくため、本研究では、仮想世界において、現実世界の制約に固執せず自由自在に考えて問題を解決する手法を採用した。本研究で開発する仮想化技術を用いた仮想世界は現実の世界からの制約を受けなくてすむので、現実世界では解決困難な問題でも仮想世界において解決できる。その解決手法は、まず仮想化の概念を整理し、解くべき問題の本質を仮想世界で解決することにより論理の充実を図り、次にそれを現実の世界ヘマッピングし、実現していく。本年度は、マルチコアから構成される数台の仮想マシンを用いて仮想空間を構成した。オープンソースのSUN VirtualBOXを使い、オペレーティングシステムはUbuntu LINUXを使用した。まず、ポアソン到着を用いた仮想システム性能評価手法を提案し、仮想化ソフトウェアXenを用いて構築した。HTTPサーバのリソース割り当て量に対するシステムの特性を評価した。次に、PC向けのファイアウオールを仮想システムで実現し、その性能評価を行った。その結果、ファイアウオールを仮想システムにより実現することは、現在市販のプロセッサを用いれば十分可能であることを示した。近年、モバイルシステムにおけるネットワークアクセスの増加により、通信に関するユーザ端末消費電力が問題となっている。多数の利用者に対して、個別ページングは、コスト、処理時間の両面において実現不可能である。そこで本研究では、まず仮想世界でページング操作を構成する。次に、現実の制約条件を満たすようにマッピングする。そして、仮想世界におけるページング操作と比べ、現実の制約条件下では、どの範囲まで効率的にページングできるか示す。ユーザ端末と無線アクセスネットワーク間での処理を改良し、より消費電力の少ない通信方式を提案した。
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