平成23年度は本研究課題の2年目であり、3つの施設が競合する場合における競合施設配置問題のまとめおよび論文作成を行った。その結果としてSCIのジャーナルであるComputers & Industrial Engineeringに論文が掲載された。確率的要素の導入については年度末の2月下旬から上記論文の共著者であり共同研究を行っている台湾の国立成功大学の葉光毅教授と詳細な打ち合わせを行った。また、施設配置問題の研究である長栄大学の李泳龍教授とも意見交換を行った。両教授とは引き続き研究交流を進めていくことを確認した。また、23年度の6月から韓国KAISTの教授である黄鶴教授を本学の客員教授として迎え、本研究課題に関する意見交換を行った。 3施設の競合する場合の確率的施設配置問題では配置には必ず配置順序が発生するので、3段階の確率的計画法を用いなければならないが2段階の配置問題を研究してきた研究代表者が3段階の拡張することについて検討したが、問題の複雑さも伴って引き続き次年度にもこの研究を持ち越した。この複雑さは消費行動をうまくモデルに取り入れることと、それによる解析の複雑さをどのように緩和するかの検討の難しさであり、さらには現実問題と照らし合わせたときにうまく適合するかを検討しなければならないのである。競合する企業と消費者の行動が現実問題を考えたときにモデル化を複雑にするのである。
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