研究課題/領域番号 |
22510176
|
研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
白木 渡 香川大学, 工学部, 教授 (30032288)
|
研究分担者 |
井面 仁志 香川大学, 工学部, 教授 (90294735)
|
キーワード | 防災計画再設計 / 大規模集客施設 / 避難信頼性解析 / セルオートマトン / マルチエージェントシステム |
研究概要 |
本研究では、平成22年度から3年間で、緊急事態で効果を発揮する「Live Design(救命設計)」の考え方、及び避難者の複雑な挙動を把握可能な「セルオートマトン(CA)」手法、さらに避難者間の情報交換が可能な「マルチエージェント(MA)」手法を導入して、以下の3事業を行う。まず、(1)市販のパソコンで利用できる「避難シミュレーションシステム」を開発する。次に、(2)開発したシステムを「都市高速道路」、「郊外型大規模ショッピングセンター」、「大規模公園」の大規模集客施設に適用して、各施設の既存の防災対策マニュアルの再構築、避難誘導計画の再設計を行う。さらに、(3)再設計された避難誘導計画に基づいた実践的な防災教育・避難訓練方法を提案する。 2年度は、初年度に開発したシミュレーションシステムを用いて、都市高速道路、郊外型大規模ショッピングセンター、大規模公園を対象として、大規模地震災害発生時における自動車及び人間の避難行動特性を考慮し、施設の避難安全性解析を行い、既存の防災マニュアル及び避難誘導計画の問題点の分析を行なった。具体的には、開発したシミュレーションシステム用い、避難状況、避難時間等を検討し、ソフトな性能とハードな性能の両方を考慮した、避難信頼度Peの概念を用いる事により、大勢の人が集まる施設における避難信頼度を検討することにより、従来の避難誘導計画の問題点の検討を行い、避難信頼度の適応可能性を示すことができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
開発したシミュレーションシステムを活用して、高速道路、大規模ショッピングセンター、大規模公園などの避難誘導計画の問題点を指摘することを行なっている。
|
今後の研究の推進方策 |
開発したシミュレーションシステムを活用して、高速道路、大規模公園等の災害発生時における実践的対応策として災害発生時に情報収集伝達の方法、最適避難経路の事前分析方法、並びに分析結果のデータベース化の方法を検討する。 さらに、最適避難経路の事前分析にを下に、従来から整備されている、避難計画、危機管理マニュアル等の見直しを行い、再設計した避難誘導計画に基づいた実践的防災教育・避難訓練方法を提案する。
|