研究概要 |
災害発生時における地下道およびトンネルおける被災者救助を考慮すると,飛行用ロボット本体は小型・軽量が求められる.そして,その動力も揮発性燃料を燃焼させるエンジンやガスタービン方式では火災の発生や爆発等の危険が生じることから,2次災害の発生を防止した人命救助方法を実施する必要がある.この為,22年度は,自律制御方式を用いた電池搭載型モータ出力による回転翼方式の飛翔体を設計し試験飛行を実施したが,自律飛行に移行する飛行データを作成するまでに至らなかった.本年度においては,フライトシミュレータを構築して,シミュレーションのプログラムにおいて飛行に必要な条件等を作成した結果を基礎にした実機のフライトソフトに反映させる手法を実行した.飛翔体の大きさや飛行性能に関する資料は野外における遠隔操縦により得ることが出来たので、基本設計においては,外形837×144×281mm,メインロータ直径は955mm,自重1.6Kgとした.ロータ及び機体の材質は,人体に接触しても怪我等の恐れがない材質で製作されることが望まれる.更に,搭載するセンサやモータ電源となる電池の要求仕様に対して達成可能な構成を検討した結果を実装する予定である. (1)自律飛行のための制御プログラム開発 自律飛行による機体を安定して離着陸させるために,機体保護用の衝撃防止バーを下部に取り付け,旋回時やホバーリング時の安定を保つため,重心の微調整を可能にするバランス制御装置の性能確認試験及び飛行プログラムの検証等を実施する.
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