研究課題/領域番号 |
22510181
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
坂村 芳孝 富山県立大学, 工学部, 教授 (00264680)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 安全工学 / シミュレーション工学 / 流体工学 / 爆風 / 飛散物 / 数値流体力学 / 粒子法 / GPU |
研究概要 |
平成24年度は,容器・構造物の変形・破壊現象の粒子法シミュレーションコードの検証と並列化を中心に研究を進めた.具体的には,既存の実験(衝撃波荷重を受けたゴムの動的変形の可視化実験)との比較を通して,本研究で開発している粒子法シミュレーションコードの検証を行った.その結果,定性的には実験結果を再現することが可能であることが確認されたが,実験条件と全く同一の条件下でのシミュレーションはまだ実現できていないため,今後さらなる研究が必要であることが明らかとなった.これと並行して,平成22年度に整備したGPU(Graphic Processing Unit)並列計算機上における並列計算の有効性を,多粒子系の運動方程式の時間積分を対象とした単純な問題を用いて検証した.プログラム開発環境はNVIDIA社が提供しているCUDAを用いた.その結果,GPUへのデータ転送速度が全体の計算時間を律速するものの,GPUの有する圧倒的なコア数により60倍を超える高速化が達成できることが実証された.本研究により得られた成果については,第31回数理科学講演会(2012年8月25日・都立産業技術高専),日本機械学会北陸信越支部第50期総会・講演会(2013年3月9日・福井大学),平成24年度衝撃波シンポジウム(2013年3月13日・北九州国際会議場)で発表し,当該分野における多くの研究者と議論を重ねることで,今後の新たな研究指針を得ることができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
流体解析と粒子法シミュレーションの連成計算がまだ達成されていないため.
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今後の研究の推進方策 |
流体解析と粒子法シミュレーションの連成計算がまだ達成されていないため,これを早急に実現できるよう課題を解決していく必要がある.具体的には,粒子による物体形状の表現方法と流体解析への実装方法の確立である.
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