研究課題/領域番号 |
22510184
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
尾之上 さくら 関東学院大学, 工学部, 助教 (60214194)
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研究分担者 |
吉川 徹 公益財団法人労働科学研究所, その他部局等, 研究員 (50332218)
毛利 一平 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70275345)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 港湾労働 / 港湾労働者 / 健康調査 / ストレス関連遺伝子解析 / 健康障害発生メカニズム / メンタルヘルス対策 / 健康障害予防マトリックスツール |
研究概要 |
横浜港の本牧ふ頭および大黒埠頭を研究対象地域として、横浜港湾荷役協会所属企業10社100名の港湾労働者の協力のもと健康調査を実施した。自記式質問紙調査では96名から回答を得た。調査協力者の年齢は、20歳代が12%、30歳代が33%、40歳代が34%、50歳および60歳代が21%となった。調査協力者のうち荷役機械のオペレーター業務や沿岸作業、船上および船内作業、倉庫内での作業を行う作業員が69%、人員の手配や労務管理、安全衛生管理などを行う事務員が24%、両業務を兼務する人の割合が7%であった。既往歴は、腰痛疾患が最も多く、循環器系疾患、消化器系疾患の順となった。循環器疾患は、生活習慣との関連性が高いことから、生活習慣について調べた結果、飲酒習慣、喫煙習慣のある人の割合が全国平均と比べて高いことがわかった。また、食生活が不規則な人の割合は53%を占めていた。作業員を対象として、仕事上で大変だと感じる要因について調査したところ、安全対策、仕事の習得、夜間勤務などが上位を占めた。さらに、安全に作業する上で重要となる上司、部下とのコミュニケーションに大変さを感じている人の割合が多かった。一方、職業性ストレス調査では、全体の27%の人にストレス反応が見られた。作業員のストレス要因としては、仕事による身体的負担が大きいことが明らかとなった。 また、聞き取り調査については、管理監督者あるいは作業員のうち32名を対象に行った。身体的健康問題としては腰痛が多かったが、それ以上にストレスや精神的不調を感じている人の割合が多かった。衛生管理者からも、メンタルストレス不調者の早期発見と適切な対応の必要性を感じているという意見が聞かれた。 私たちは、本調査結果をもとに港湾作業特異的な健康影響を明らかにし、港湾労働者の精神的・身体的な健康の維持増進につながるような提案していきたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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