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2011 年度 実績報告書

地震時における河川堤防の機能維持を目的とした環境共生型強化技術に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22510198
研究機関関東学院大学

研究代表者

規矩 大義  関東学院大学, 工学部, 教授 (70251759)

研究分担者 酒井 英男  富山大学, 大学院・理工学研究部, 教授 (30134993)
キーワード液状化 / 河川堤防 / 地震 / 振動 / 防災 / 変状対策 / レーダー探査 / 対策工
研究概要

本年度は、昨年度の大型模型振動実験の結果を踏まえて、コマ基礎+マット補強の模型実験を小型振動台を用いて実施した。特に、コンクリートブロックと織布を組み合わせたコニカルマットについて振動実験を行い、地震動の長さや周期による効果の違いを検討した。また、そうした地震動に対して河川堤防本体の変形抑制が可能かどうかについて検討を加えてきた。その結果、十分な対策効果を発揮し、堤防が機能維持するのは、一定の加速度以下で、一定の継続時間以内の地震動であることが明らかになった。一方で、前年度終了の直前の3月11日に東日本大震災が発生し、河川堤防の被害だけでなく、住宅基礎においても、液状化による被害が多数みられた。本研究で取り扱っているコニカルマットがこうした堤防だけでなく、住宅の沈下抑制や傾斜の低減に効果があることを同じく振動実験で確認した。
当該補強方法の基本的な力学特性はすでに公開されているが、堤防の強化メカニズム、特に支持力の発現機構については不明確の部分もある。そこで、この手法の支持力発現機構に関する検証実験として、静的載荷試験を実施した。静的載荷実験は、1列および複数列のコマ型コンクリートブロックを緊結して、地盤内に押し込む際の反力を測定し、ブロック単体の支持力に対して、複数列のブロックでどの程度の支持力増加が見込まれるかを検証した。その結果をテルツアーギの支持力理論等に拡張して適用し、支持力割増係数を求めた。また、表面波探査を用いた堤体の強度とレーダー探査については順調に蓄積データを増やすことが出来た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

昨年3月に東日本大震災が発生し、地震動の条件、被害想定が大きくなったことから、本研究における実験条件や解析条件も、当初計画に加える形で変更を行ったことから、進捗は若干遅れている。

今後の研究の推進方策

東日本大震災による河川堤防の被害を研究の前提条件にすることは、研究遂行上、必要と思われるので、当初の研究計画に加えて、地震動の大きさ、液状化の激しさの影響等を考慮した実験が必要であるが、実施上の大きな問題点はないと思われる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] コニカルマットの小規模構造物に対する不同沈下抑制効果に関する検討2011

    • 著者名/発表者名
      松本愛貴・規矩大義, ほか
    • 学会等名
      2011年度関東学院大学工学研究発表会
    • 発表場所
      関東学院大学(横浜市)
    • 年月日
      2011-11-18
  • [学会発表] コニカルマットの支持力増加機構を明らかにするための模型実験2011

    • 著者名/発表者名
      土屋智仁・規矩大義, ほか
    • 学会等名
      2011年度関東学院大学工学研究発表会
    • 発表場所
      関東学院大学(横浜市)
    • 年月日
      2011-11-18

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公開日: 2013-06-26  

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