• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

絶対量計測に基づく比較プロテオミクスによる生体内代謝経路の制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22510207
研究機関明治大学

研究代表者

紀藤 圭治  明治大学, 農学部, 講師 (40345632)

キーワード絶対量計測 / 比較プロテオミクス / PCS-MS法 / 代謝経路
研究概要

今年度は、分析試料の多次元分画による絶対定量解析の感度と網羅性の向上に取り組んだ。具体的にはタンパク質レベルおよびペプチドレベルでの分画手法の導入による分析可能タンパク質数の向上を図った。出芽酵母から抽出した総タンパク質を電気泳動で分離後、24個のゲル断片に切り分けゲル内でペプチドに消化し、それぞれをLC-MS/MSにより分析した。また一方で、総タンパク質をペプチドに断片化後、液相の等電点電気泳動により24個の画分に分離し、LC-MS/MS分析に供した。
多次元分画の導入により検出されたタンパク質数が約700種類から約3000種類へと増加し、約4倍の解析能力の向上が可能となった。また、解析に用いるタンパク質の量を検討したところ、250μgと750μgとで検出タンパク質数に大差なかったことから、1mg以下のタンパク質で十分であることが分かった。さらに、2種類以上のペプチドが検出されたタンパク質の割合が多次元分画の導入により50%から75%へと向上し、より信頼性の高い解析結果を得ることができた。本タンパク質数(3000種類)はプロテオームの約半数に相当する。
また、解糖系、発酵、TCAサイクル、酸化的リン酸化などの代謝経路に関わる約90種類の酵素について、その約90%が検出可能となった。さらに、各タンパク質で検出されるペプチド数も平均して約4倍に増加し、より定量に適したペプチドの選別が可能となった。
以上より、代謝関連酵素群の定量解析に必要な感度を有する分析システムを構築することができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Hierarchical Use of Peptide-concatenated Standard (PCS) for Absolute Protein Quantification with Mass Spectrometry.2010

    • 著者名/発表者名
      Keiji Kito, Takashi Ito
    • 学会等名
      Human Proteome World Congress
    • 発表場所
      Sydney Convention and Exhibition Centre, NSW, Australia
    • 年月日
      2010-11-21

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi