• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

染色体ベクターによるゲノム解析法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 22510218
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

池野 正史  慶應義塾大学, 医学部, 特任講師 (80298546)

キーワードヒト人工染色体 / HAC / HLA-G / クロマチン / 遺伝子発現制御 / プロモーター / ゲノム / 組換え
研究概要

本研究の目的は、1コピーで安定に維持されるHACベクターを利用して、ゲノム配列機能を検定する方法の開発と確立である。今年度はヒト主要組織適合抗原遺伝子クラスターの一つであるHLA-G遺伝子上流域に見いだされた、発現抑制に関与する候補配列の機能検証を行った。
1、HLA-Gの最小プロモーターおよびCMVプロモーターとEGFP遺伝子からなる発現カセットに、遺伝子抑制の候補配列を連結した検証用コンストラクトを作製した後に、HACベクターを保有するヒトHT1080細胞に導入し、HACベクターに1分子の検証用コンストラクトを搭載した細胞株を10株作製した。
2、各細胞株のEGFP蛍光観察とRT-PCRによる発現解析より、検証配列にはHLA-G遺伝子プロモーターに対する発現抑制効果があり、加えてCMVプロモーターに対する抑制効果があることを実証した。本配列による遺伝子抑制は、特定プロモーターに対する効果ではなく、一般的効果であることが推測された。
3、発現抑制効果の一般性を検証するためにマウス細胞を用いて検討し、HT1080細胞と同様な発現抑制効果を確認した。
4、発現抑制に関与する配列は、トランスポゾンであるLINE1の一部に対応した。遺伝子発現の抑制機能に関して、一般的なLINE1配列と検証配列とを比較検討した。その結果、HLA-Gの上流に見いだされた特定のLINE配列が発現抑制効果を有することがわかった。
5、抑制効果の機構を明らかにするために、特定LINE配列のDNA2次構造に注目して検討を進めた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Construction and use of a bottom-up HAC vector for transgene expression2011

    • 著者名/発表者名
      Masashi Ikeno
    • 雑誌名

      Methods in Molecular Biology

      巻: 738 ページ: 101-110

  • [学会発表] LINE family members are potential negative regulators of gene expression2011

    • 著者名/発表者名
      池野正史
    • 学会等名
      日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川)
    • 年月日
      2011-12-15

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi