研究課題/領域番号 |
22510223
|
研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
石川 淳 国立感染症研究所, 生物活性物質部, 室長 (40202957)
|
キーワード | ゲノム / 抗生物質 / 創薬 / 生物活性物質 / 応用微生物 / 次世代シークエンサー |
研究概要 |
本研究は、次世代シークエンサーを用いてNocardia brasiliensis IFM 0406のゲノムをシークエンスし、本菌が生産する複数の生物活性物質の生合成遺伝子の同定を試み、より多くの未知ゲノムにアプローチするための手法の確立を目指すことを目的とする。 前年度に見出した二次代謝産物生合成遺伝子クラスターのうち、II型ポリケチド合成酵素遺伝子と予測される遺伝子を含むクラスター(hsnと命名)をクローニングするために、コスミドライブラリーをRed-ET法を用いてスクリーニングした結果、複数のコスミドによりhsnクラスター全体を得ることができた。次にRed-ET法で用いたマーカー遺伝子を取り除く事を試みたが、マーカー遺伝子を取り除くと宿主大腸菌に毒性を持つらしく、いまだ成功していない。 一方、hsnクラスターには、二次代謝産物生合成遺伝子クラスターに特徴的に存在するSARPファミリーに属すると予測される遺伝子が2個(SARP1およびSARP2)存在するため、これを人為的に過剰発現することで、クラスター全体の発現の活性化を試みた。まずSARP1とSARP2それぞれをNocardia-E.coliシャトルベクターにクローニングし、さらにSARP1とSARP2をタンデムに連結し、同時に発現されるようにしたものも構築した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
クラスター全体をひとつのベクターに組み込む計画だが、クラスター内の遺伝子(あるいはその産物)のどれかが大腸菌に毒性を持つなどの理由で、いまだ達成されていない。
|
今後の研究の推進方策 |
クラスター全体をひとつのベクターに組み込む計画を大腸菌以外を宿主として試みる。調節遺伝子の過剰現発現株に関しては、生産物を特定できるところまで進めたい。
|