代謝酵素の基質認識機構解明および医薬候補化合物の代謝予測システムへの応用

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 22510229
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 生物分子科学
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 赤松 美紀 京都大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (70183134)
• 研究分担者: 榊 利之 富山県立大学, 工学部, 教授 (70293909) ; 生城 真一 富山県立大学, 工学部, 准教授 (50244679)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2012
• キーワード: 代謝酵素 / CYP / ケミカルゲノミクス / 基質認識 / 代謝物予測システム / 構造活性相関

研究概要

医薬品の薬物代謝に関与する酵素系は主にcytochrome P450 (CYP)スーパーファミリーであり,数種の重要なヒトCYP代謝酵素が存在する.本研究では,ヒトの主要なCYPによる多様な構造の化合物の代謝物をin silico予測できるシステムを構築することを目的とした.結果として,ドッキングシミュレーションより代謝物の構造が,水素原子の引き抜きエネルギー計算より生成する代謝物の生成比順序が予測され,代謝物予測システム構築が可能となった.

研究成果

• [雑誌論文] Human cytochrome P450-dependent differential metabolism among three 2α-substituted-1α,25-dihydroxyvitamin D(3) analogs (2012)
  • 著者名/発表者名: Yasuda, K, Ikushiro, S, Sakaki, T
  • 雑誌名: J. Steroid Biochem. Mol. Biol 巻: 133 ページ: 84-92
  • DOI: DOI: 10.1016/j.jsbmb.2012.09.006
  • 査読あり
• [雑誌論文] Structural basis of species differences between human and experimental animal CYP1A1s in metabolism of 3,3`,4,4` (2011)
  • 著者名/発表者名: Yamazaki K, Sakaki T
  • 雑誌名: 5-pentachlorobiphenyl,Journal of Biochemistry 巻: 149 ページ: 487-494
  • 査読あり
• [雑誌論文] Metabolism of the c-Fos/Activator Protein-1 Inhibitor T-5224 by Multiple Human UDP-Glucuronosyltransferase Isoforms (2011)
  • 著者名/発表者名: Uchihashi, S.,Ikushiro, S.,Sakaki, T.
  • 雑誌名: Drug Metabolism and Disposition 巻: 39 ページ: 803-813
  • DOI: DOI:10.1124/dmd.110.037952
  • 査読あり
• [雑誌論文] Metabolism of sesamin by cytochromes P450 in human liver microsomes (2010)
  • 著者名/発表者名: Yasuda K, Ikushiro S, Kamakura M, Ohta M, and Sakaki T
  • 雑誌名: Drug Metabolism and Disposition 巻: 38 ページ: 2117-2123
  • 査読あり
• [学会発表] ヒト主要P450分子種によるモデル化合物Tebufenozideの代謝物同定およびIn Silico予測 (2012)
  • 著者名/発表者名: 矢川勝太,赤松美紀
  • 学会等名: 第40回構造活性相関シンポジウム
  • 発表場所: 愛知,岡崎
  • 年月日: 2012-11-29
• [学会発表] Difference of Substrate Recognition Between Human CYP Isozymes Based on Metabolite Identification and In Silico Prediction (2012)
  • 著者名/発表者名: Yagawa, M., Akamatsu, M
  • 学会等名: 第9回薬物の分子設計と開発に関する日中合同シンポジウム
  • 発表場所: 中華人民共和国桂林市.
  • 年月日: 2012-09-22
• [学会発表] Difference of substrate recognition between human CYP3A4 and CYP2C19 based on metabolite identification and in silico prediction (2012)
  • 著者名/発表者名: 城谷直紀、榊利之、生城真一、赤松美紀
  • 学会等名: 第18回ヨーロッパ構造活性相関シンポジウム
  • 発表場所: ギリシャ、ロードス島,ロードスパレス国際コンベンションセンター.
  • 年月日: 2012-09-20
• [学会発表] 代謝・排泄に関する分子モデリング (2012)
  • 著者名/発表者名: 赤松美紀
  • 学会等名: 第305回細胞工学研究会講演会(招待講演)
  • 発表場所: 島根,島根大学
  • 年月日: 2012-01-20
• [学会発表] セサミンおよびエピセサミンのヒト体内における代謝予測 (2011)
  • 著者名/発表者名: 安田佳織、生城真一、榊利之
  • 学会等名: 第84回日本生化学会大会
  • 発表場所: 京都,国立京都国際会館
  • 年月日: 2011-09-21
• [学会発表] ラットおよびヒトCYP1A1によるポリ塩化ビフェニルの代謝と3次元構造の比較 (2011)
  • 著者名/発表者名: 薮未来、榊利之
  • 学会等名: 第20回環境化学討論会
  • 発表場所: 熊本,熊本県立大学
  • 年月日: 2011-07-16
• [学会発表] ヒトCYP3A4およびCYP2C19のTebufenozide代謝における立体選択性の差異 (2011)
  • 著者名/発表者名: 城谷直紀、榊利之、生城真一、赤松美紀
  • 学会等名: 日本農薬学会第36回大会
  • 発表場所: 日本農薬学会第36回大会
  • 年月日: 2011-03-17
• [学会発表] ラットおよびヒトCYP1A1による3,3',4,4'-テトラクロロビフェニルの代謝能の比較 (2010)
  • 著者名/発表者名: 薮未来、榊利之
  • 学会等名: 日本分子生物学会・日本生化学会合同会議
  • 発表場所: 兵庫,神戸
  • 年月日: 2010-12-08
• [学会発表] 代謝物同定およびin silico予測を用いたCYP3A4とCYP2C19における基質認識機構の差異 (2010)
  • 著者名/発表者名: 城谷直紀、榊利之、生城真一、赤松美紀
  • 学会等名: 第38回構造活性相関シンポジウム
  • 発表場所: 徳島,徳島大学
  • 年月日: 2010-10-30
• [学会発表] ヒト代謝酵素CYP3A4とCYP2C19の基質認識機構における差異-Tebufenozideを例として (2010)
  • 著者名/発表者名: 城谷直紀、榊利之、生城真一、赤松美紀
  • 学会等名: 日本農薬学会第35回大会
  • 発表場所: 札幌,北海道大学
  • 年月日: 2010-05-29
• [備考] 研究内容についてのWebページ
  • URL: http://www.fsao.kais.kyoto-u.ac.jp/cas/index.php?%E8%B5%A4%E6%9D%BE%E3%80%80%E7%BE%8E%E7%B4%80