研究概要 |
1)海洋天然物からの抽出液画分について、TSP-1の発現を誘導する分子の同定をおこなった。 1. 奄美大島産海綿Theonella swinhoeiの2検体(No.TH08-2-1)2.4 kgと(No.TH08-2-2)908 gをホモジナイズ後、メタノール抽出し、得られた抽出物をまず酢酸エチルと水で二層分配し、酢酸エチル抽出物をさらにヘキサンと90% MeOHaq.で、水抽出物をn-BuOHと水で二層分配し、それぞれをTH08-2-1のn-Hexan層(MAH: 4.6 g)、90% MeOH層(MAM: 3.7 g)、n-BuOH層(MWB: 10 g)、H2O層(MWW: 12.4 g)、n-Hexane層(MAH: 2.8 g)、90% MeOH層(MAM: 4.8 g)、n-BuOH層(MWB: 7.8 g)、H2O層(MWW: 41.1 g)の4つに分けた。これらの各画分についてMTTアッセイで、それぞれ4日間の暴露でKM12C細胞に毒性の出ない濃度を決定した。それぞれの濃度でのTSP-1の発現誘導活性を抗がん剤5FU(2microM)を陽性コントロールとするルシフェラーゼアッセイを用いて検討した。TH08-2-1MWW (100ng/microL)と TH08-2-2MWW(100ng/microL)処理時に2.46+0.09, 2.78+0.735倍と5FU(2microM) 2.39+0.31倍と同程度の誘導活性が得られた。(岩川、古川) 2)ジャノメアメフラシ (Aplysia.dactylomela)の MeOH抽出部から、 KB細胞に強い増殖阻害活性物質を含め7種単離し、構造を再度検討した結果そのいくつかの構造を訂正した。(岩川)
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